上原ひろみ / Beyond Standard

3回聴いたけど、やっぱりだめだ。うまい。新鮮でスピード感もある。タイトル通り、スタンダードを超えたスタイル。だけど、ジャズをもてあそんでいるように聴こえてしまう。自分はどんなふうにでもジャズを料理できるのと。仕方ない、生理的に合わないのだ。

1. Intro: Softly, As In A Morning Sunrise
2. Softly, As In A Morning Sunrise
3. Clair De Lune
4. Caravan
5. Ue Wo Muite Aruko
6. My Favorite Things
7. Led Boots
8. Xyg
9. I've Got Rhythm
10. Return Of Kung-Fu World Champion

上原ひろみ - piano, keyboards
David Fiuczynski - guitar
Tony Grey - bass
Martin Valihora - drums

Recorded in December 2007, on January 9 - 12 and February 20 - 27, 2008.

安富祖貴子 / マイ・ブルース

2011年のアルバムTHE BLUESに続く、2012年日本語(2曲を除く)でのブルース曲集『マイ・ブルース』。安富祖貴子の6枚の全アルバムを所有しているが、このアルバムから10年近く新譜が出ていない。

ラスト曲「バイ・バイ・ブルース」を吹き込んで、ジャズ界をバイバイしてしまったのかと心配したが、彼女のホームページには、ライブ情報が掲載されていて、活動を継続していることを確認。ただし、沖縄だけで上京はしていない。コロナの影響もあるのだろう。新譜を引っ提げて、都内か横浜でのライブを期待したい。生演奏での「横浜ホンキートンク・ブルース」を聴きたいのだ。

1. 横浜ホンキートンク・ブルース
2. 沖縄ベイ・ブルース
3. 恍惚のブルース
4. 家へおいでよ
5. 別れのブルース
6. モーニング・ブルース
7. 色彩のブルース
8. 嘆きの街
9. 夜霧のブルース
10. West Coast Blues
11. 愚かなり我が心
12. バイ・バイ・ブルース

安富祖貴子 - vocal
関根敏行 - piano
佐瀬正 - bass
大隈寿男 - drums
大隅卓也 - alto saxophone
馬場孝喜 - guitar

発売 2012年10月24日

本田竹曠 / Another Departure

CD化されているが、中古市場に全く姿を現さないアルバム。名盤とまでは言わないものの、所有者にとっては貴重な愛盤なのだろう。収録された5曲は、すべて本田竹曠の作品。いずれも印象深い曲で、ピアニストだけでなく、コンポーザーとしての本田の才能を発揮したアルバムである。グレート・ジャズ・トリオのビレッジ・バンガードのライブは1977年2月。それから3ヶ月後に、ハンク・ジョーンズから本田に交代して録音した形になる。ただし、このメンバーでのセッションは、この1回限り。

LPのライナーノーツは油井正一氏が担当。最後にこう締め括っている。「〈このセッションを契機に、また自分の音楽に新しいステップが生まれる感じ〉と語る本田の言葉通り、彼の諸作を通じてもモニュメンタルな作品となった。まだ他にもこのセッションで演じられた6曲が残っているが、遠からぬ日に発表されることとなろう」。このノーツが書かれてから45年が経過したが、いまだに残り6曲は未発表のままだ。

1. Calypso Street
2. Spirits Flow
3. Wonder
4. Longing
5. Puddle

Takehiro Honda - piano
Ron Carter - bass
Tony Williams - drums

Recorded on May 2 & 3, 1977 at at Vanguard Studio, NYC.

★ 2022年5月6日に、「さくらのブログ」へ以下のコメントをいただいた。感謝。

いつも楽しく拝見しています。本田さんのアルバムですが、Reaching For Heaven というのがあり、これが同じ録音日なので、続編ではないでしょうか。スタンダードナンバーもあり、You Are My Heart's Delight というのがいいですね。