菊地雅章 / East Wind

イースト・ウィンドという日本のレーベルは、1970年代後半へ向けてのジャズを象徴するかのように設立された。まさしく、日本からのジャズの発信であり、富樫雅彦、菊地雅章、日野皓正といった世界に通用するミュージシャンを揃えた。このアルバムは、その第1弾。

ライナーノーツによると、本作のメンバーで、1974年6月6日から7月10日まで全国ツアーを24回やり、その合間である6月23日にスタジオ録音したが、菊地は音質に満足せず、7月3日に録り直したとある。新しいレーベルだけに、音に拘ろうとしたのは分かるのだが、第1弾はライブアルバムで花火を打ち上げて欲しかった。

1. East Wind
2. Green Dance

峰厚介 - tenor saxophone
日野晧正 - trumpet
菊地雅章 - piano
Juini Booth - bass
Eric Gravatt - drums

Recorded on July 3, 1974 at Victor Studio, Tokyo.

喜納昌吉 / Blood Line

レコード屋で最後に買ったアルバム。もう15年近く前のことだと思う。週末、町田駅近くで会社の同僚と待ち合わせをしていた。その前にディスクユニオンで時間をつぶしていた時、中古で見つけたアルバム。『日本ROCKの逆襲』というシリーズが気になり、そして「すべての人の心に花を」が収録されていたため、たしか800円ほどで買った記憶がある。

これを最後に、2008年からはAmazonでのCD購入に切り替えた。浪人時代からディスクユニオンを利用していたので、30年以上の付き合いに終止符を打ったことになる。だが、ユニオンからは良質なジャズの中古CDがAmazonに出品されるので、ネット経由での付き合いは続いている。

1. じんじん
2. アキサミヨー
3. 花のカジマヤ
4. ニライ カナイ
5. イヤーホイ!
6. すべての人の心に花を
7. ミミチリ坊主 - ダンジュ カリユシ
8. クレージー カチャーシー
9. ヤンバル

発売 1980年

笠井紀美子 / TOKYO SPECIAL

ちょうど大学のジャズ研にいた時に発売されたアルバム。LPを購入した部員もいて、何となく気になったが、自分のライブラリーには加えなかった。それから40年近く。定価千円ならば、まぁ聴いてみようかとクリック。ケメコの声はもっとハードだったと記憶していたけれど、妙に甘ったるく不思議な感じで、昭和の匂いがする。以下は、2015年再リリースのCD帯から。

「ジャズシンガーとして不動の人気を誇っていた笠井紀美子が、かまやつひろしプロデュースによる〈アンブレラ〉以来、約5年ぶりに発表した日本語アルバム。山下達郎、筒美京平、矢野顕子等を作家陣に迎え、ジャケット写真は篠山紀信が撮影。日野皓正らジャズメンのプレイもフィーチャーされる。クラブ・シーンで再評価が高まる〈バイブレーション〉、〈やりかけの人生〉を収録」。追記すれば、全9曲の作詞は安井かずみ。やはり、昭和なのだ。

1. バイブレイション - Love Celebration
2. やりかけの人生
3. 夏の初めのイメージ
4. ベリー・スペシャル・モーメント
5. 人はそれぞれ - Just Another Love Song
6. TOKYO SPECIAL - Manhattan Special
7. 木もれ陽 - Sequoia Forest
8. テイク・ミー
9. 待ってて

笠井紀美子 - vocal

Colgen Band
鈴木宏昌 - keyboards
松木恒秀 - guitar
岡沢章 - bass
市原康 - drums
山口真文 - tenor saxophone, soprano saxophone
穴井忠臣 - percussion

日野皓正 - trumpet (tracks 4,6)
鈴木勲 - cello (track 2)
村岡健 - tenor saxophone, soprano saxophone
羽鳥幸次 - trumpet, flugelhorn
数原晋 - trumpet
新井英治 - trombone
福井恵子 - harp
大野忠昭グループ - strings
伊集加代子 - back vocal
尾形道子 - back vocal
和田夏代子 - back vocal

録音 1977年7月14 - 19日 / 南箱根ロックウェル・スタジオ
録音 1977年7月24, 29日 / 音響ハウス 東京
録音 1977年7月29日 - 8月3日 / サンライズ・スタジオ 東京