はっぴいえんど / HAPPY END

はっぴいえんどは、1970年代初めに登場し日本のロックを塗り替え、疾風の如く去ってしまった。アルバム『はっぴいえんど』で旗揚げ、2枚目の『風街ろまん』で頂点に立ち、このアルバム『HAPPY END』で完結させたのである。

「風来坊」で始まり、「さよならアメリカ さよなら日本」で終わるアルバム。その時間はわずか30分11秒。完結作も疾風の如く。彼らの春は、牛乳瓶に詰められてしまったのだ。

「明日あたりはきっと春」(作詞:松本隆)

冬化粧 白は流れて
砂糖菓子の街 ひっそりと
テーブルには
牛乳瓶に詰められた ぼくらの春が
・・・
・・・

1. 風来坊
2. 氷雨月のスケッチ
3. 明日あたりはきっと春
4. 無風状態
5. さよなら通り3番地
6. 相合傘
7. 田舎道
8. 外はいい天気
9. さよならアメリカ さよなら日本

細野晴臣 - electric bass, mandolin, acoustic guitar, piano
大瀧詠一 - acoustic guitar
松本隆 - drums, percussion
鈴木茂 - electric guitar, acoustic guitar

Released on February 25, 1973.

森山威男 / SMILE

ちょうど10年前。2012年6月28日、このアルバムのブログを書いた。自分としては、下記のノートは残しておきたい。なお、オリジナルのリリースは1981年3月25日。収録曲は全てカタカナ表記に統一していて、ここでの「わたらせ」は「ワタラセ」である。ただし、アルバムタイトルは英語表記。

* * *
ザ・ピーナッツの伊藤エミ死去。衝撃的だった。しかも、死去したのは15日ということで、2週間ほど外部への情報が閉ざされていたことになる。今朝、筑波のホテルで、ネットでのニュースを読んでいて、このことを知った。瞬間、テレビの時代が終わったなと思った。自分が子どもの頃は、テレビの全盛期だった。「てなもんや三度笠」、「ひょっこりひょうたん島」、「サンダーバード」、「コンバット」などなど。そして、「シャボン玉ホリデー」。

次の瞬間、板橋文夫の「わたらせ」のメロディーが耳の奥で鳴り始めた。この曲を知ったのは、ごく最近。2年前の2010年7月に北海道一人旅をしたとき、根室のジャズ喫茶『サテンドール』で聴いた。なので、ザ・ピーナッツとは何の結びつきも無い。ということは、自分の中で「わたらせ」のメロディーは、何かの終わり、終止符というイメージが出来上がってしまったのかも知れない。

板橋のアルバムWATARASEを取り出しても良かったが、森山のこのアルバムに手が伸びた。オンデマンドのCDである。つまり、注文を受けてから1枚単位でも製作するという手法。大量生産・大量消費と逆行するこのビジネスが、今後も成立していくのかはウォッチしていきたい。ラスト曲の「グッドバイ」。今夜は、伊藤エミへの哀悼曲となっている。

1. エクスチェンジ
2. ワタラセ
3. ステップ
4. スマイル
5. グッドバイ

国安良夫 - tenor saxophone, soprano saxophone
松風鉱一 - alto saxophone, tenor saxophone, flute
板橋文夫 - piano
望月英明 - bass
森山威男 - drums

Recorded on November 10, 11 & 12, 1980.

SALTYヒロシ / かもめ

ちょうど12年前の2010年6月5日。仲間と米作りを始めて4年目。そのリーダーが、「田んぼライブ」をセッティングしてくれた。自分は撮影係。午後5時過ぎ、自分達が米作りをさせてもらっている田んぼの脇で始まったライブは、途中から激しい雨に見舞われた。農家の方のご配慮により、演奏会場は農作業小屋に急遽移動。そんなハプニングがあったからこそ、忘れられないライブとなった。

予定していた演奏が無事に終わり、サイン入りCDをSALTYヒロシさんから直接購入。彼の音楽をあらためて聴くと、その時のライブの記憶がよみがえってくる。このアルバムを検索したら、なんと自分が書いたブログが3番目にヒット。ということは、一般的なルートでは購入できないアルバムのようだ。ちょっと残念。写真上は「田んぼライブ」のスタート。写真下は作業小屋に移動し、ヒロシさんのメインステージ。

1. 大きな船
2. 風の友達
3. かもめ
4. D埠頭
5. 失くした光
6. 立ち止まって相模原
7. 月光価千金
8. まだ見ぬ君へ (明日へ)

Recorded in 2008.