このアルバムを論じるときは、1960年代前半から後半に掛けてのジャズの流れを意識しなければならない。本アルバムは1964年8月に、そして同年12月にはコルトレーンのA Love Supremeが録音されている。どちらのアルバムにも参加したのは、マッコイ・タイナーとエルビン・ジョーンズ。二つのアルバムに優劣をつける必要はないが、それから60年近く経ってしまった今、これらのアルバムからの影響力の違いは明らかである。
つまり、ウェイン・ショーターは自作の曲を積み上げて作ったが、コルトレーンはコンセプトを決めて曲を作り上げた違いなのだろう。ショーターにJuju(魔力)というコンセプトがあったとは思えない。なぜなら、4曲目はMahjong(麻雀)なのである。まぁ、麻雀は人を惑わすゲームとも言えるのだが…。
1. Juju
2. Deluge
3. House Of Jade
4. Mahjong
5. Yes Or No
6. Twelve More Bars To Go
7. Juju [alternate take]
8. House Of Jade [alternate take]
Wayne Shorter - tenor saxophone
McCoy Tyner - piano
Reggie Workman - bass
Elvin Jones - drums
Recorded on August 3, 1964 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.