Thelonious Monk / Live At The 1964 Monterey Jazz Festival

モンタレー・ジャズ・フェスティバル・レコードが2007年に設立され、その第1弾として同年7月にリリースされたのが、マイルスの1963年9月のライブアルバム。そして、翌8月には、モンクの64年9月録音の本作がリリース。それぞれのディスコグラフィーには、未だに掲載されていないアルバムである。

ベースはSteve Swallow(スティーヴ・スワロウ)が参加していて、モンクとの共演はこのライブのみ。ベーシストが誰であろうが、モンクの表現方法は全く変わらない。むしろ、スワロウはベースソロのとき、モンクの楽曲イメージを壊さないよう意識している。そして、岡崎正道氏のライナーノーツによると、Buddy Collette(バディ・コレット)が9人編成のためにラスト2曲のアレンジ譜を書いたそうだ。自分の作品をアレンジして貰ったことに、モンクはかなり気を良くして演奏したに違いない。なお、同日のモンタレーでミンガスは12人編成によるライブを行っている。

1. Blue Monk
2. Evidence
3. Bright Mississippi
4. Rhythm-A-Ning
5. Think Of One
6. Straight, No Chaser

Charlie Rouse - tenor saxophone
Thelonious Monk - piano
Steve Swallow - bass
Ben Riley - drums
Buddy Collette - saxophone, flute (tracks 5,6)
Jack Nimitz - baritone saxophone (tracks 5,6)
Lou Blackburn - trombone (tracks 5,6)
Bobby Bryant - trumpet (tracks 5,6)
Melvin Moore - trumpet (tracks 5,6)

Recorded on September 20, 1964 at the Monterey Jazz Festival.

Thelonious Monk / It's Monk's Time

1964年2月28日号のタイム誌の表紙を飾ったモンク。表紙にはJAZZ: Bebop and Beyondと書かれている。アルバムタイトルは「タイム」をヒントにし、ジャケットも表紙に合わせている。しかしながら、4回のセッションをまとめたアルバムであるが、その間には1か月以上の開きがある。そして、3回はタイム誌発売前に行なわれたものだ。

4回目の3月9日のセッションは、本作をタイムリーにリリースするために急遽企画されたものだろう。寄せ集めとまでは言わないものの、全体的には、いま一つ精彩に欠けた感じがする。つまり、タイム誌の表紙がなければ、お蔵入りしてしまった可能性がある録音。そうでなければ、不必要にセッションの日程を開けるはずはなかった。

1. Lulu's Back In Town
2. Memories Of You
3. Stuffy Turkey
4. Brake's Sake
5. Nice Work If You Can Get It
6. Shuffle Boil
7. Epistrophy [take 1]
8. Nice Work If You Can Get It [take 2]
9. Shuffle Boil [take 5]

Charlie Rouse - tenor saxophone (except tracks 2,5,8)
Thelonious Monk - piano
Butch Warren - bass (except tracks 2,5,8)
Ben Riley - drums (except tracks 2,5,8)

Recorded on January 29 & 30, February 10 and March 9, 1964.

Thelonious Monk / 1963 In Japan

セロニアス・モンクは、1963年5月に初来日。5月21日の東京サンケイホールでのライブがアルバムMonk In Tokyoとしてリリース。そして、23日にTBSのスタジオでTV番組向けの収録があった。その演奏がタイトル1963 In Japanとなって20年後の1983年にようやく発売された。最近、輸入盤中古CDを探し出し、手に入れることができた。

LPのライナーノーツは、石原康行氏と藤本雄三氏が担当。藤本氏は1963年5月のモンクの来日の事を中心に書いていて、石原氏はスタジオ録音プロジェクトのメンバーであったため、この日のモンクの様子をしっかり書いている。モンクは、オーバーを着て帽子をかぶり汗だくになって演奏し、ピアノの演奏から外れた時は踊りだしたと。そして、右手の大きな指輪がゆるくてピアノのキーにあたってしまったとも。スタジオでのモンクの振る舞いを想像しながら、このアルバムを聴くと楽しみが増える。もしかしたらとYouTubeを調べたら、あった!

1. Evidence
2. Blue Monk
3. Just A Gigolo
4. Bolivar Blues
5. Epistrophy

Charlie Rouse - tenor saxophone
Thelonious Monk - piano
Butch Warren - bass
Frankie Dunlop - drums

Recorded on May 23, 1963 at Tokyo Broadcasting System TV, G Studio.