Phil Woods / Woods Notes

録音データが極めて曖昧なアルバム。1969年、ローマでのライブ録音というデータしかない。ネットで調べても、これ以上の詳しいデータは見つからない。しかも、ジャケットの写真が意味不明。一人の女性の足元を捉えた写真9枚の構成。かつて、LPで発売された時は、まったく別のジャケットだった。謎が多いアルバムである。

68年11月のライブアルバムAlive And Well In Parisと同じメンバーで、さらに曲目も重複。ということは、69年の早い時期のライブなのだろう。パリのライブに負けず劣らずの爽快な演奏。3曲しか収録されていないが、アルバム全体で41分11秒。

1. Freedom Jazz Dance
2. Stolen Moments
3. Alive And Well

Phil Woods - alto saxophone
George Gruntz - piano
Henri Texier - bass
Daniel Humair - drums

Recorded in 1969 in Rome.

Phil Woods / Alive And Well In Paris

一曲目のAnd When We Are Youngには、Dedicated to Bob Kennedyという副題が付いている。このBob Kennedyとはジョン・F・ケネディの実弟。1968年6月6日に暗殺された。享年42。この悲劇から半年近く経って録音されたアルバム。フィル・ウッズにとっては入魂の一曲。自由の国であったはずのアメリカを抜け出しパリで録音。

CDのライナーノーツで、藤本史和氏が『これは、掛け値なしに「一家に1枚」を推奨できる傑作である(2010年11月付け)』と結んでいる。その気持ちは十分に分かるのだが、『このアルバムを聴いたことがないヤツとは話をしたくない。ましてや、このアルバムを置いていないジャズ喫茶はモグリとしか言いようがない』ぐらいの感じだろう。ウッズ、「情念」のアルバム。

1. And When We Are Young
2. Alive And Well
3. Freedom Jazz Dance
4. Stolen Moments
5. Doxy

Phil Woods - alto saxophone
George Gruntz - piano
Henri Texier - bass
Daniel Humair - drums

Recorded on November 14 & 15, 1968 in Paris.

Phil Woods / Warm Woods

フィル・ウッズの暖かなアルトサックスをコンセプトにしてタイトルWarm Woodsが決まり、それに合った写真を撮影したと思うのだが、なんだか軟弱なイメージになっている。ジャズマンが、暖炉のそばでくつろいでいる暇があるなら、練習しろ!と言いたい。ワン公が「つまんない」と目が虚ろ。

自分の中では、この手のジャケットは手抜きと判断してしまうのだが、いやいや演奏の中身は、暖炉をじっくりと燃やす薪のような感じ。ラスト曲Gunga Dinでようやく燃え上がる。しかし、本作を完成させるのに3回もセッションを繰り返しているので、火が点くのに時間がかかったのだろう。

1. In Your Own Sweet Way
2. Easy Living
3. I Love You
4. Squire's Parlor
5. Wait Till You See Her
6. Waltz For A Lovely Wife
7. Like Someone In Love
8. Gunga Din

Phil Woods - alto saxophone
Bob Corwin - piano
Sonny Dallas - bass
Nick Stabulas - drums

Recorded on September 11, October 18, and November 8, 1957 at Columbia 30th Street Studios, NYC.