Lester Young / PRES and TEDDY

四谷のジャズ喫茶『いーぐる』店主・後藤雅洋氏の著書『ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか』を読んで購入したアルバム。どうにもこうにも、まったりしたジャズ。不協和音のモンク、フリーの概念を乗り越えたコルトレーン、エレクトリックのマイルス。いずれもジャズなのだ。このJAZZという4文字は限りなく奥が深い。以下は、同氏の著書『一生モノのジャズ名盤500』から。

「決して一本調子で吹かず、思いもかけないリズムの乗り方で聴き手を魅了したレスター・ヤング。日本語で言えば〈粋〉ということになるのだろうか。肩の力を抜いてもダラけない。情感を込めつつも、それを眺めるレスターのクールな視線。こうしたもろもろさがジャズのダンディズム。もちろん、相方のテディ・ウィルソンあってこその大人の世界だ」。

1. All Of Me
2. Prisoner Of Love
3. Louise
4. Love Me Or Leave Me
5. Taking A Chance On Love
6. Love Is Here To Stay
7. Pres Returns

Lester Young - tenor saxophone
Teddy Wilson - piano
Gene Ramey - bass
Jo Jones - drums

Recorded on January 13, 1956 in NYC.

Lester Young / The Jazz Giants '56

スイング。この言葉は死語に近いような感じがしている。ジャズに限らず、音楽を語るときには盛りだくさんの形容詞で表現するしかない。そんなとき「スイング」は使いやすいけれど、それに当てはまるアルバムが直ぐには出てこない。そんな中で、ふと思い出せるアルバムの一つ。この録音の翌日、レスター・ヤングとリズムセクションを残してアルバムPRES and TEDDYが録音されている。

CDの帯にはこうある。「レスター・ヤングを筆頭に、中間派の巨匠が一堂に会した豪華セッション。寛いだ雰囲気の中で個性あふれる演奏を繰り広げる、ジャズ史に残る最高のジャム」。2018年12月発売のCDで、最近ではほとんど使われなくなった「中間派」という表現を用いている。LP時代のキャッチコピーを引用したのだろう。LPはモノトーンで切り絵的なジャケットで、演奏内容以上にそれに愛着を感じていたが、CDでは普通のスナップ写真になってしまった。残念。

1. I Guess I'll Have To Change My Plans
2. I Didn't Know What Time It Was
3. Gigantic Blues
4. This Year's Kisses
5. You Can Depend On Me

Lester Young - tenor saxophone
Roy Eldridge - trumpet
Vic Dickenson - trombone
Freddie Green - guitar
Teddy Wilson - piano
Gene Ramey - bass
Jo Jones - drums

Recorded on January 12, 1956 at Fine Sound Studios, NYC.