加川良 / A Live.

このアルバムの正式タイトルは『加川良、ウィズ、村上律。(A Live.)』。タイトルというより概要になっている。つまり、加川良と村上律がスタジオでライブ。ただし、一日で仕上げたのではなく、データによると1982年9月から10月となっている。新曲は入っていないが、内容が素晴らしいだけにタイトルを工夫して欲しかった。

加川良の唄は、そして詩は、自分を自然と振り返させてくれる。だが、何度聴いても懐メロにならない。このアルバでは、村上律のラップ・スティール・ギターが、それを一層強調する。

1. 北風によせて
2. 駒沢あたりで
3. コスモス
4. 偶成
5. 今晩はお月さん
6. オレンジ・キャラバン
7. 祈り
8. ばびぶぶべべ
9. 女の証し
10. ゴスペル

加川良 - vocals, acoustic guitar
村上律 - lap steel guitar, vocals

Recorded in September - October 1982 at Sunrise Studio.

加川良 / プロポーズ

2015年9月27日付けのブログで次のように書いた。久しぶりに聴いたが、今でも同じ気持ちだ。

困った。加川良は言葉で聴いてきた。このアルバムはリズムで聴かせようとしている。歌い手は変わっていく。それはそれで自然。聴き手は歌い手を常に追いかけていないと、変曲点を捉えきれない。加川良の歌は本質的には変わっていない。だけど、リズムに力点を置いた理由が分からない。それでも、「ゴスペル ―嘘でもいいから―」は加川らしい心に沁みる唄。満月の夜にふさわしい。

1. コスモス
2. HELP!
3. 通りゃんせ
4. ラブソング
5. 道
6. セリフ
7. HIGH-GEAR
8. 日本海が広がっている
9. ゴスペル ―嘘でもいいから―
10. 誕生日

発売 1981年4月21日

加川良 / 駒沢あたりで

アルバムタイトルを2曲目の「駒沢あたりで」ではなく、7曲目の「祈り」にして欲しかった。そして、それに合わせたジャケットに。そもそも、このアルバムの中で「駒沢あたりで」だけが、加川良以外の作品。2011年3月20日、東日本大震災で被災された方々にこの曲を贈りたい、と自分のブログに書いた。以下は、加川良・作詞作曲「祈り」の二番の歌詞。YouTubeで聴くこともできる。

あなたと耳をすましている 時の流れを見送っている
命の紐をといてやる 心の目覚めを待っている
あなたと耳をすましている 虹の真下をくぐっている
それでもっと耳をすましてみる もう聞こえない 何も聞こえない

1. 女の証し
2. 駒沢あたりで
3. ビール・ストリート
4. 愛をうたってみせるほど
5. ばびぶぶべべ
6. オレンジ・キャラバン
7. 祈り
8. 君におやすみ

作詞・作曲:加川良(「駒沢あたりで」 作詞・作曲:菊田修一)

レイジー・ヒップ
長田和承 - guitar
安田直哉 - guitar
岩本千秋 - vocals
菱川英一 - keyboards
山本正明 - bass
野口実智男 - drums

発売 1976年7月25日