J.J. Johnson / The Eminent Vol.2

1954年9月と55年6月のセッションから構成。10インチLPでは前者のセッション、12インチLPでは後者のセッションのみでリリースされた。そして、CD化によって合体されたのだが、後者はアルバムBlue Tromboneにも追加されたので、現在では前者に本作の価値がある。そういう背景もあって、12インチで採用されたJの文字を2つ組み合わせた優れた意匠のジャケットBLP 1505/6は、Vol.1では継続し、Vol.2では10インチのBLP 5057に戻された。ただし、1506の意匠はCDケース内部に入っている。

54年のセッションで興味深いのは、Sabu Martinez(サブー・マルティネス)のコンガが入っていること。アフロキューバン的な3曲目のOld Devil Moonは非常に珍しい。サブーは、このセッションで評価されたのだろう、57年4月に自分名義のアルバムPalo Congoをブルーノートに録音。こちらもブルーノートとしては珍しいアフロキューバン一色のアルバム。ところで、12曲目Portrait Of Jennieは、Blue Tromboneでの記載がPortrait Of Jennyとなっていて、ちょっと混乱するのだ。

1. Too Marvelous For Words
2. Jay
3. Old Devil Moon
4. It's You Or No One
5. Time After Time
6. Coffee Pot
7. Pennies From Heaven
8. Viscosity
9. You're Mine, You
10. Daylie Double
11. Groovin'
12. Portrait Of Jennie
13. Pennies From Heaven [alternate take]
14. Viscosity [alternate take]
15. Daylie Double [alternate take]

J.J. Johnson - trombone
Kenny Clarke - drums

Tracks 1 - 6
Wynton Kelly - piano
Charles Mingus - bass
Sabu Martinez - conga (tracks 1-3,6)
Recorded on September 24, 1954 at WOR Studios, NYC.

Tracks 7 - 15
Hank Mobley - tenor saxophone
Horace Silver - piano
Paul Chambers - bass
Recorded on June 6, 1955 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

J.J. Johnson / JAY and KAI

J.J.ジョンソンとカイ・ウィンディングのトロンボーン・コンビによる1954年のセッションに、47年のJ.J.と52年のカイのワンホーン録音が、それぞれ1曲ずつ組み込まれたアルバム。しかも、54年の2回のセッションは、ピアノとギターが入れ替わっていることもあって、全体的には統一感に少し欠ける。それでも、トロンボーン2本というのは、そう数多くないので、久し振りに聴くと新鮮だ。

1曲目のBernie's Tuneを聴いて、この出だしはどこかで聴いたことがあると思ったら、ジェリー・マリガンのアルバムGerry Mulligan Quartetだった。こちらは、ピアノやギターを入れずにバリトンサックスとトランペットのフロント2管で勝負した52年10月録音。後発でありながら、この曲を最初に配置したJ.J.の負けである。

1. Bernie's Tune
2. Lament
3. Blue's For Trombones
4. The Major
5. Yesterdays
6. Co-Op
7. Reflections
8. Blues In Twos
9. What Is This Thing Called Love?
10. The Boy Next Door

Tracks 1, 6 - 8
J.J. Johnson - trombone
Kai Winding - trombone
Wally Cirillo - piano
Charles Mingus - bass
Kenny Clarke - drums
Recorded on August 26, 1954.

Tracks 2 - 4, 9
J.J. Johnson - trombone
Kai Winding - trombone
Billy Bauer - guitar
Charles Mingus - bass
Kenny Clarke - drums
Recorded on August 24, 1954.

Track 5
J.J. Johnson - trombone
Leo Parker - baritone saxophone
Hank Jones - piano
Al Lucas - bass
Shadow Wilson - drums
Recorded on December 24, 1947.

Track 10
Kai Winding - trombone
Lou Stein - piano
Eddie Safranski - bass
Tiny Kahn - drums
Al Young - bongos, timbales
Recorded on March 4, 1952.

J.J. Johnson / The Eminent Vol.1

完全に見落としていたアルバム。クリフォード・ブラウンのアルバムは全て所有しているが、それはあくまでもリーダーアルバムのこと。サイド・プレイヤーとしてのチェックが甘かった。その理由はジャズのディスコグラフィーを全般的に網羅しているJAZZDISCO.orgにJ.J.ジョンソンが登録されていないため。

このアルバムのジャケットデザインは昔から知っていたが、所有するほどのアルバムではないと、勝手に思っていた。ブルーノートを代表するアルバムではないかもしれないが、当時のジャズを語る上では不可欠な存在だと気づき、2012年8月に購入。Jの2文字でレイアウトされたジャケット。Jの3文字目は本人の額に。これは意図した撮影だったのか。いずれにしても、ジャズがジャズらしかった時代のアルバムであり、ジャケットである。

1. Capri
2. Lover Man
3. Turnpike
4. Sketch 1
5. It Could Happen To You
6. Get Happy
7. Capri [alternate take]
8. Turnpike [alternate take]
9. Get Happy [alternate take]

J.J. Johnson - trombone
Clifford Brown - trumpet (except track 5)
Jimmy Heath - tenor saxophone, baritone saxophone (except track 5)
John Lewis - piano
Percy Heath - bass
Kenny Clarke - drums

Recorded on June 22, 1953 at WOR Studios, NYC.