Curtis Fuller / South American Cookin'

このまったり感がたまらない。トロンボーンという楽器そのものが、神経を撫でるような音色である。刺激し合うのではなく、寄り添うようなセッション。アルバムの最終曲は「枯葉」。どれだけのミュージシャンが、この曲を残してきたのだろう。こんなにまったりする「枯葉」も珍しい。タイトルとジャケットを「枯葉」に焦点を当てていれば、もっと注目されたアルバムになったはずだ。

ここでの「枯葉」の主役はZoot Sims(ズート・シムズ)。シムズは本作の半年前にアルバムEither WayでAl Cohn(アル・コーン)との掛け合いを演じた。シムズからすれば、組む相手をCurtis Fuller(カーティス・フラー)に変えての再録。どちらも名演である。

1. Hello Young Lovers
2. Besame Mucho
3. Willow Weep For Me
4. One Note Samba
5. Wee Dot
6. Autumn Leaves

Curtis Fuller - trombone
Zoot Sims - tenor saxophone
Tommy Flanagan - piano
Jymie Merritt - bass
Dave Bailey - drums

Recorded on August 23, 1961 in NYC.

Curtis Fuller / Blues-ette

失敗作である。ジャケットが。何度見ても、理解できない。演奏の中身はコテコテのジャズなのに、ジャッケトは何を伝えたいのか不明。タイトル・チューンのカーティス・フラー作Blues-etteのetteには、「嬢」とか「娘」という意味がある。ならば、ジャケットはブルース娘か。陳腐だ。

しかし、一曲目のFive Spot After Darkを聴いた瞬間、かつてのジャズ喫茶の雰囲気へ一気にタイムスリップ。こちらはベニー・ゴルソン作。このアルバムの価値は、この一曲で決まりなのだが、フラー名義のアルバムのため、タイトルをFive Spot After Darkにすることを避けたのだろう。名盤であることは間違いない。ただ、人に勧めるのは難しい。ジャケットについて尋ねられたら、答えようがないから。

1. Five Spot After Dark
2. Undecided
3. Blues-Ette
4. Minor Vamp
5. Love Your Spell Is Everywhere
6. Twelve-Inch

Curtis Fuller - trombone
Benny Golson - tenor saxophone
Tommy Flanagan - piano
Jimmy Garrison - bass
Al Harewood - drums

Recorded on May 21, 1959 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Creedence Clearwater Revival / The 20 Greatest Hits

小学校高学年から中学生になった頃に夢中になったバンド。当時はレコードを買う小遣いなどはなかったので、ラジオだけで聴いていた。ネットで調べてみると、1968年にSusie Qでデビュー、そして1972年にSomeday Never Comesを発表して解散している。自分の記憶とピッタリだ。

今、聴き直しても懐かしさというより、むしろ新鮮ささえ感じる。楽器構成がシンプルであり、過剰なほどの編曲もなく、飽きが来ない。4年間の活動であっさりと身を引いたことで、CCRがその時代に封じ込められ、ときどき時代の蓋を開けると新鮮な空気を放つのだろう。

1. Susie Q
2. I Put A Spell On You
3. Proud Mary
4. Bad Moon Rising
5. Lodi
6. Green River
7. Commotion
8. Down On The Corner
9. Fortunate Son
10. Travelin' Band
11. Who'll Stop The Rain
12. Up Around The Bend
13. Run Through The Jungle
14. Lookin' Out My Back Door
15. Long As I Can See The Light
16. I Heard It Through The Grapevine
17. Have You Ever Seen The Rain?
18. Hey Tonight
19. Sweet Hitch-Hiker
20. Someday Never Comes

Doug Clifford - drums
Stu Cook - bass
John Fogerty - guitar, vocals
Tom Fogerty - guitar, vocals