スイングジャーナル 2007年3月号

ブログにアルバムを書くのと、雑誌を書くのでは全く異なる。アルバムの場合、それが録音されたジャズの時代を振り返り自分の糧にする。雑誌は、大半がリアルタイムで購入しているので自分を振り返る。

この2007年3月号では安富祖貴子。アルバム『魂/Kon』と出会えたことは、大きな収穫だった。以来、彼女のアルバムはリアルタイムで購入してきた。だけど、彼女のライブはまだ体験できていない。彼女のホームページには、最新のライブ情報が記載されていないので追っかけようがない。ちょっと気になる。音楽事務所とうまくいっていないのではないかと。

スイングジャーナル 2007年2月号

ちょうど10年前。第32回南里文雄賞を小曽根真が受賞した。当時、なんとなく違和感があった。そもそも、日本のジャズ界の発展・育成に寄与したミュージシャンに与える賞であった。小曽根がその32番目ということである。

例えば、渡辺文男や板橋文夫は受賞していない。ジャズの本質を理解していない選考委員に腹が立ったことを覚えている。岩浪洋三、瀬川昌久、小川隆夫。

スイングジャーナル 2007年1月号

ソニー・ロリンズ完全復活!とあるが、表紙のロリンズの目は虚ろ。残念ながら、ロリンズは原点回帰しただけだったと思っている。コルトレーンは遥か彼方まで疾走し、ロリンズはトラックを周回。どちらがいいとか悪いとかではない。自分なりの完成形をどこに描いたかの違いだろう。

ジャズ名曲名演決定盤は、ビル・エバンス。My Romance, Waltz for Debby, Autumn Leaves, Nardis, How My Heart Singsの5曲。今更なぁ、という感じ。この手の原稿ならば、自分で書けると思ってしまった。スイングジャーナルが、過去のジャズの遺産に頼らざるを得なかったことが分かる。ジャーナルの問題ではなく、ジャズの衰退を垣間見る2007年のスタート。