バド・パウエルのアルバムを全て所有している訳ではないが、写真やイラストを含めてジャケットに女性が登場するのは本作だけだと思う。3曲目に収められたBlues In The Closetは、モダンベースの確立者オスカー・ペティフォードの作品。この曲をアルバムタイトルにし、それをイメージしたジャケットになっている。直訳すれば「密室のブルース」だが、「秘めたる青」と意訳できそうだ。というか、ジャケットからそんな感じを受ける。
収録された12曲も全体的にブルーな感じ。セッションを一日で終えているので、ピアノトリオの呼吸がぴったりと合ったのだろう。パウエルのディスコグラフィーを見ると、この日の録音は撮り直しが少ない。ちなみに、パウエルがヴァーヴに残したアルバムは計7枚。本作がその最後。契約を履行するため、さっさと録音を終わらせたのだろうか。そして、ジャケットの女性は誰なのか。どちらも謎のままである。
1. When I Fall In Love
2. My Heart Stood Still
3. Blues In The Closet
4. Swingin' Till The Girls Come Home
5. I Know That You Know
6. Elegy
7. Woody'n You
8. I Should Care
9. Now's The Time
10. I Didn't Know What Time It Was
11. Be-Bop
12. 52nd Street Theme
Bud Powell - piano
Ray Brown - bass
Osie Johnson - drums
Recorded on September 23, 1956 at Fine Sound Studios, New York.