Albert Ayler / Lorrach Paris 1966

1966年11月7日の(当時)西ドイツ・レラッハ、13日のパリでのライブ演奏。ジャズという音楽を、「内」に凝縮していってエネルギーを閉じ込めるスタイルと、「外」に解放していってエネルギーを発散するという二つに分類するならば、アルバート・アイラーは明らかに後者。

アイラーが持っている音楽要素を、それはマーチであったり、ゴスペル的なものであったりするのだが、聴衆を前にしてさらけ出す。そんなアイラーの姿をヨーロッパの人達たちは素直に受け止めてくれた。熱かった55年前のジャズの時代。原盤はレーベルhat Hutで、本作は一時的にCD化された模様だが、このレーベルからリリースされたレコードは、ほとんどCD化されていない。

1. Bells
2. Jesus
3. Our Prayer
4. Spirits
5. Holy Ghost
6. Ghosts: First Variation
7. Ghosts
8. Holy Family

Albert Ayler - tenor saxophone
Donald Ayler - trumpet
Michel Sampson - violin
William Folwell - bass
Beaver Harris - drums

Tracks 1 - 5
Recorded on November 7, 1966 at SWF-Jazz-Session, Lorrach, Baden-Baden, West Germany.

Tracks 6, 7 & 8
Recorded on November 13, 1966 at Paris Jazz Festival, Paris.

Albert Ayler / Complete Live At Slug's Saloon Recordings

DIWレーベルからリリースされたVol.1とVol.2のLPでは、油井正一氏がライナーノーツを担当(1982年8月11日付け)。その最後に「(LPの)各面の収録は長い演奏から重要部分をとりだしたような編集になっており、各面の最初と最後の部分はフェイドインし、フェイドアウトするが、アイラーのスポンテニアスなインプロビゼーションにふさわしい収録法だと思う」と書いている。

CDではタイトルにCompleteと付いたので、編集なしかと思ったが、全4曲の演奏時間はLPと同様。アイラーのディスコグラフィーを見ると、Slug's Saloonでのライブでは、それ以外にInitiationという曲(単なるメンバー紹介かもしれない)の演奏が記載されていて、レコード化されたこともあった。Completeならば、この曲も入れて欲しかった。

さて、Slugs' Saloonは1960年代半ばから72年まであったマンハッタンのジャズクラブ。1972年2月18日、リー・モーガンが、ステージの合間に愛人Helen More(ヘレン・モア)によって拳銃で射殺されたクラブなのである。

1. Truth Is Marching In
2. Our Prayer
3. Bells
4. Ghosts

Albert Ayler - tenor saxophone
Donald Ayler - trumpet
Michel Sampson - violin
Lewis Worrell - bass
Ronald Shannon Jackson - drums

Recorded on May 1, 1966 at Slug's Saloon, NYC.

Albert Ayler / At Slug's Saloon Vol.2

CDアルバムComplete Live at The Slug's Saloon Recordingで買い替え。コンプリートとあるが、Vol.1とVol.2を合わせただけのCDではある。

1. Bells
2. Ghosts

Albert Ayler - tenor saxophone
Donald Ayler - trumpet
Michel Sampson - violin
Lewis Worrell - bass
Ronald Shannon Jackson - drums

Recorded on May 1, 1966 at Slug's Saloon, NYC.