Art Blakey / At The Jazz Corner Of The World Vol.2

Vol.1はBlue Note ST-4015、Vol.2は4016なので、連番として1959年中にリリースされている。最近は2枚組CDもあるようだが、当時は2枚組LPという販売形態はなかったのだろう。どちらにも、トラディショナル曲The Themeが収録されている。Vol.1は2分19秒、Vol.2は9分12秒。マイルスもライブのエンディングに良く用いた曲である。そんなステージの終わりを告げる曲を9分以上も演奏した理由がちょっと分からない。当日の演奏曲順が気になってしまうのだ。

1. Announcement by Art Blakey - Chicken An' Dumplins
2. M & M
3. Hi-Fly
4. The Theme
5. Art's Revelation

Hank Mobley - tenor saxophone
Lee Morgan - trumpet
Bobby Timmons - piano
Jymie Merritt - bass
Art Blakey - drums

Recorded on April 15, 1959 at Birdland, NYC.

Art Blakey / At The Jazz Corner Of The World Vol.1

The Jazz Corner of The Worldとはジャズクラブ『バートランド』のこと。1954年2月21日録音のアルバムA Night At Birdlandとの混同を避けようとしたのだろう。A Night At Birdlandと同様にピー・ウィー・マーケットの司会から始まる。

この2つのアルバムを比較しても意味が無いのだが、ライブ全体の熱い雰囲気という点ではA Night At Birdlandに軍配が上がる。アート・ブレイキー以外のメンバーは全く異なるので仕方ないだろう。54年2月21日は日曜。本作録音の59年4月15日は水曜。この違いも影響しているかもしれない。ちなみに、2曲目のJusticeはモンクの作品で、曲名Evidenceと同様。モンクのアルバムMonk In Tokyoでは、Evidence (Justice)と記載されている。敢えて、モンクの名前を伏せた訳ではない。

1. Announcement by Marquette - Hipsippy Blues
2. Justice
3. The Theme
4. Announcement by Art Blakey - Close Your Eyes
5. Just Coolin'

Hank Mobley - tenor saxophone
Lee Morgan - trumpet
Bobby Timmons - piano
Jymie Merritt - bass
Art Blakey - drums
Pee Wee Marquette - announcer

Recorded on April 15, 1959 at Birdland, NYC.

Art Blakey / Complete Concert At Club Saint Germain

ジャズってこんなに熱い時代があったんだと、改めて気付かせてくれるアルバム。1958年12月21日、パリのクラブ『サンジェルマン』でのライブ。アート・ブレイキーを筆頭に、ベニー・ゴルソン、リー・モーガン、ボビー・ティモンズ、ジミー・メリットのメンバー。2枚組全12曲で2時間7分。

ラストのA Night In Tunisiaが圧巻。17分35秒の演奏。どういうハプニングがあったのか分からないが、ディスコグラフィーによると、ドラマーのケニー・クラークがこの曲に加わっている。クラークは、1956年9月からパリへ移住し、『サンジェルマン』との専属契約を果たしている。ブレイキーはクラブにいた先輩格のクラークに声を掛けたのだろう。だが、2つのドラムセットがセッティングされていたとは考えられない。ブレイキーのドラムソロのとき、コンガのような音が聴こえてくるのがクラークなのか。ちなみに1919年10月生まれのブレイキーより、クラークは5歳年上で1914年1月生まれ。二人とも71歳をわずかに過ぎて他界している。

Disc 1
1. Politely
2. Whisper Not
3. Now's The Time
4. The First Theme
5. Moanin' With Hazel
6. We Named It Justice (Evidence)

Disc 2
1. Blues March For Europe - Number One
2. Like Someone In Love
3. Along Came Manon
4. Out Of The Past
5. A Night In Tunisia
6. Ending With The Theme

Benny Golson - tenor saxophone
Lee Morgan - trumpet
Bobby Timmons - piano
Jymie Merritt - bass
Art Blakey - drums
Kenny Clarke - drums (disc 2 tracks 5,6)

Recorded on December 21, 1958 at The Club Saint-Germain, Paris.