Fred Jackson / Hootin' 'N Tootin'

このアルバムをどういう理由で購入したのか、さっぱり覚えていない。後藤雅洋氏の著書『一生モノのジャズ名盤500』と『ジャズの名演・名盤』のどちらにも紹介されていない。ましてや、スイングジャーナル1976年4月臨時増刊『世界ジャズ人名辞典』には、フレッド・ジャクソンの名前はない。参加メンバーから、本作に辿り着いたとも思えない。

テナーサックス、オルガン、ギター、ドラムという組み合わせ。この楽器の組み合わせでは、ジャズという音楽が所有すべき「緊張感」はかなり難しい。本作のWikepediaでは、ファンキー・ソウルジャズと称している。何となく分かるが、自分にとっては置き場に困るジャズである。さらに、ジャクソンのWikipediaには次のように書いてある。After the mid-1960s, Jackson continued playing R&B and soul music but largely disappeared from the jazz scene.(60年代半ば以降、R&Bとソウルミュージックを演奏し続けたが、ジャズシーンからほとんど姿を消した)。ジャクソンのリーダーアルバムは、ブルーノートからリリースされたこの1枚のみ。演奏内容に文句はないが、時代を見失ったアルバム。

1. Dippin' In The Bag
2. Southern Exposure
3. Preach Brother
4. Hootin' 'N Tootin'
5. Easin' On Down
6. That's Where It's At
7. Way Down Home

Fred Jackson - tenor saxophone
Willie Jones - guitar
Earl Van Dyke - organ
Wilbert Hogan - drums

Recorded on February 5, 1962 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

吉田拓郎 / LIVE'73

歌詞カードの最後には、拓郎自身の長文のコメントが載っている(1973年11月29日付け)。ライブ・レコーディングには満足した拓郎であるが、仕上がったアルバムでは、ボーカルの音量がオフ気味である。

「このライブレコードが店頭に並ぶ頃には僕も一児の父親になっている筈である。この父親は、だらしないのだ。生まれくる子供に何をしてやればよいのかという事さえ知らない。ましてや立派に育てていく自信などないのだ。否、子供はきっと自力で立ちあがるだろう。自力で大きくなっていくに違いない。〈中略〉僕は古い船に乗り込む新しい水夫である。しかし、子供は新しい船に乗り込む新しい水夫なのだ」。
〈中略〉
「さて、僕はライブレコーディングというものについて、いささか自信を失いつつあったので、改めて音を聴き直してみるまではレコードにしてしまう事と非常に不安を抱いていた。しかし、今回のライブレコーディングに関しては、少々大袈裟な云い方をすれば、自分としてはあまりにうまくいきすぎたと思っている。賛否両論ある事とは思うが、満足している事は否定しない」。

1. 春だったね '73
2. マークⅡ '73
3. 君去りし後
4. 君が好き
5. 都万の秋
6. むなしさだけがあった
7. 落陽
8. 雨が空から降れば
9. こうき心 '73
10. 野の仏
11. 晩餐
12. ひらひら
13. 望みを捨てろ

よしだたくろう - vocal
石川鷹彦 - acoustic guitar, banjo, dobro, flat mandolin
田中清司 - drums
岡澤章 - electric bass
高中正義, 常富喜雄 - electric guitar
栗林稔 - electric piano
松任谷正隆 - hammond organ
田口清, 吉田拓郎 - acoustic guitar
内山修 - percussion
ウイルビーズ - back ground vocals
村岡健, 羽鳥幸次, 村田文治, 佐野健一, 新井英治 - brass section
新音楽協会 - strings section

録音 1973年11月26,27日 / 東京中野サンプラザホール

Paul Desmond / Take Ten

ポール・デスモンドはデイブ・ブルーベック名義のアルバムTime Outで成功した。レーベルはコロンビアで、プロデューサーはテオ・マセロ。それは、明らかに名曲Take Fiveが収録されていたから。その成功にあやかってTake Tenなのである。どちらもデスモンドの作品。これが失敗。このアルバムは、デスモンドとジム・ホールとのコラボレーションがコンセプト。それをRCAレーベルがちゃんと分かっていれば、タイトルもジャケットも違うものになったはず。一番損をしたのはジム・ホール。

録音は、1963年6月5日から25日までの6回(5,10,12,14,19,25日)のセッションによるもので、全て同じスタジオ。かなり贅沢な日程だ。しかも、ベーシストは3人もクレジットされている。プロデューサーはジョージ・アヴァキアン。マセロのTime Out以上に売れるアルバムが彼の使命だったのだろう。そのためには、10回でも録り直す姿勢。だからタイトルはTake Tenなのだ。

1. Take Ten
2. El Prince
3. Alone Together
4. Embarcadero
5. Theme From Black Orpheus
6. Nancy
7. Samba De Orfeu
8. The One I Love Belongs To Somebody Else
9. Out Of Nowhere
10. Embarcadero [alternate take]
11. El Prince [alternate take]

Paul Desmond - alto saxophone
Jim Hall - guitar
Eugene Wright - bass (track 1)
Gene Cherico - bass (tracks 2-8,10,11)
George Duvivier - bass (track 9)
Connie Kay - drums

Recorded on June 5 - 25, 1963 in Webster Hall, NYC.