1953年5月15日、カナダ・トロントのマッセイ・ホールで開かれたコンサートのライブアルバム。歴史的な名盤と言われているが、実はちょっと怪しい。3曲目 All The Things You Areは、この日のライブではなく、別の音源らしい。ミュージシャンも異なるようだ。何故そんなことをしたのか。ライブ録音はミンガスが勝手にやり、ミンガスの独立系レーベル『デビュー』から発売しようとした。しかし、アルバムにするには、曲数が足りないので…といったいきさつだったのかも知れない。
バド・パウエルのアルバムThe Bud Powell TrioがCD化されたとき、Jazz At Massey Hall Vol.2というタイトルに変わった。本作と同日の録音である。第一部がパウエルのトリオで、パーカーとディジー・ガレスピーが加わったのが第二部のようだ。本来ならば、本作がVol.2で、トリオがVol.1である。
デビュー50周年に通算35作目となるオリジナルアルバム。1曲目Duquesne Whistleは、ロバート・ハンターとの共作。2008年12月録音の前作Together Through Lifeは、全10曲中の9曲が彼との共作だったが、Tempestはこの曲のみ。録音は12年初頭。この約3年の間に、ディランはじっくりと新作の構想を練ったに違いない。
全10曲を日本語のタイトルにしてみた。「デューケインの汽笛」、「真夜中を過ぎたばかり」、「狭い道のり」、「長くつらい日々」、「血で支払う」、「スカーレット街」、「昔のローマの王様たち」、「ブリキの天使」、「大嵐」、「転がり続けろ、ジョン」。どの曲名も興味深いが、特に「血で支払う」は謎を秘めている。繰り返されるフレーズはI pay in blood, but not my own(わたしは血で支払う、でもわたしの血ではない)。誰に何のために支払うのか? 自分の血でなければ誰の血なのか? ディランは、12年11月から19年11月まで、ライブでこの曲を477回も歌い、血を流し続けてきた。だが、他人の血なのだ。
1. Duquesne Whistle 2. Soon After Midnight 3. Narrow Way 4. Long And Wasted Years 5. Pay In Blood 6. Scarlet Town 7. Early Roman Kings 8. Tin Angel 9. Tempest 10. Roll On John
Bob Dylan - guitar, piano, vocals, production Tony Garnier - bass guitar Donnie Herron - steel guitar, banjo, violin, mandolin David Hidalgo - guitar, accordion, violin Stu Kimball - guitar George G. Receli - drums Charlie Sexton - guitar
Recorded in January - March 2012 at Groove Masters Studios, Santa Monica, CA.