SALTYヒロシ / かもめ

ちょうど12年前の2010年6月5日。仲間と米作りを始めて4年目。そのリーダーが、「田んぼライブ」をセッティングしてくれた。自分は撮影係。午後5時過ぎ、自分達が米作りをさせてもらっている田んぼの脇で始まったライブは、途中から激しい雨に見舞われた。農家の方のご配慮により、演奏会場は農作業小屋に急遽移動。そんなハプニングがあったからこそ、忘れられないライブとなった。

予定していた演奏が無事に終わり、サイン入りCDをSALTYヒロシさんから直接購入。彼の音楽をあらためて聴くと、その時のライブの記憶がよみがえってくる。このアルバムを検索したら、なんと自分が書いたブログが3番目にヒット。ということは、一般的なルートでは購入できないアルバムのようだ。ちょっと残念。写真上は「田んぼライブ」のスタート。写真下は作業小屋に移動し、ヒロシさんのメインステージ。

1. 大きな船
2. 風の友達
3. かもめ
4. D埠頭
5. 失くした光
6. 立ち止まって相模原
7. 月光価千金
8. まだ見ぬ君へ (明日へ)

Recorded in 2008.

Charlie Parker / Jazz At Massey Hall

1953年5月15日、カナダ・トロントのマッセイ・ホールで開かれたコンサートのライブアルバム。歴史的な名盤と言われているが、実はちょっと怪しい。3曲目 All The Things You Areは、この日のライブではなく、別の音源らしい。ミュージシャンも異なるようだ。何故そんなことをしたのか。ライブ録音はミンガスが勝手にやり、ミンガスの独立系レーベル『デビュー』から発売しようとした。しかし、アルバムにするには、曲数が足りないので…といったいきさつだったのかも知れない。

バド・パウエルのアルバムThe Bud Powell TrioがCD化されたとき、Jazz At Massey Hall Vol.2というタイトルに変わった。本作と同日の録音である。第一部がパウエルのトリオで、パーカーとディジー・ガレスピーが加わったのが第二部のようだ。本来ならば、本作がVol.2で、トリオがVol.1である。

LPのライナーノーツを担当した油井正一氏によると、同日にボクシングのヘビー級タイトル・マッチがあって、2500人を収容するホールの観客は700人程度だったらしい。2枚のアルバムを続けて聴いたところ、拍手や歓声を後から被せている感じがするものの、第一部のほうが観客は多い気がする。ボクシングのテレビ放映があったのかは不明だが、少なくともラジオで試合の模様を聴く人が、休憩の合間に席を立ったのではないだろうか。69年前の出来事。

1. Perdido
2. Salt Peanuts
3. All The Things You Are
4. Wee
5. Hot House
6. A Night In Tunisia

Charlie Parker - alto saxophone
Dizzy Gillespie - trumpet
Charles Mingus - bass
Bud Powell - piano
Max Roach - drums

Recorded on May 15, 1953 at Massey Hall in Toronto.

Bob Dylan / Tempest

デビュー50周年に通算35作目となるオリジナルアルバム。1曲目Duquesne Whistleは、ロバート・ハンターとの共作。2008年12月録音の前作Together Through Lifeは、全10曲中の9曲が彼との共作だったが、Tempestはこの曲のみ。録音は12年初頭。この約3年の間に、ディランはじっくりと新作の構想を練ったに違いない。

ジャケット内には参加メンバーの集合写真。詳しく調べていないが、アルバムにメンバーの写真を掲載するのは珍しいだろう。「ディラン組」という感じだ。写真左から、ドニー・ヘロン、トニー・ガーニエ、ボブ・ディラン、ジョージ・リセリ、スチュ・キンボール、チャーリー・セクストン。アコーディオンなどを担当したデイヴィッド・イダルゴが写っていない。つまり、イダルゴが撮ったスナップ写真ではないだろうか。

全10曲を日本語のタイトルにしてみた。「デューケインの汽笛」、「真夜中を過ぎたばかり」、「狭い道のり」、「長くつらい日々」、「血で支払う」、「スカーレット街」、「昔のローマの王様たち」、「ブリキの天使」、「大嵐」、「転がり続けろ、ジョン」。どの曲名も興味深いが、特に「血で支払う」は謎を秘めている。繰り返されるフレーズはI pay in blood, but not my own(わたしは血で支払う、でもわたしの血ではない)。誰に何のために支払うのか? 自分の血でなければ誰の血なのか? ディランは、12年11月から19年11月まで、ライブでこの曲を477回も歌い、血を流し続けてきた。だが、他人の血なのだ。

ところで、発売と同時に購入したアルバムには、TEMPESTと題された60ページの小型手帳が同梱されていた。改めてページをめくってみると、76年4月号の「ヤング・ギター」の表紙がある。Tempestのリリースは12年9月。その36年前に発行された日本の雑誌の表紙をどうやって探したのだろう。「血で支払う」と同様に謎なのである。

1. Duquesne Whistle
2. Soon After Midnight
3. Narrow Way
4. Long And Wasted Years
5. Pay In Blood
6. Scarlet Town
7. Early Roman Kings
8. Tin Angel
9. Tempest
10. Roll On John

Bob Dylan - guitar, piano, vocals, production
Tony Garnier - bass guitar
Donnie Herron - steel guitar, banjo, violin, mandolin
David Hidalgo - guitar, accordion, violin
Stu Kimball - guitar
George G. Receli - drums
Charlie Sexton - guitar

Recorded in January - March 2012 at Groove Masters Studios, Santa Monica, CA.