Dexter Gordon / Dexter Calling...

アルバムDoin' Allrightと同日の録音。1961年5月6日。しかし、メンバーは全く異なる。輸入盤のライナーノーツはLeonard Feather(レナード・フェザー)が担当。レコーディングに関する部分を訳してみた。「アルフレッド・ライオンは、デクスター・ゴードンの2枚のアルバムを制作するためカリフォルニアからニューヨークへ彼を呼び出した。この日の2番目のセッションは、ゴードンが帰宅する前の晩だった。ケニー・ドリューはゴードンの古い友人で、ポール・チェンバースとフィリー・ジョー・ジョーンズとは初めての共演。ジョーンズに関して、ゴードンはこう語っている。その夜、彼はかっこよかった。でも特別な印象はなく、今のようにすごい影響力を持つとは思わなかった、と」。

ゴードンのコメントがいつなのか書いていないが、ジョーンズが多くのセッションに参加を始めた58年頃なのだろう。そして、ジャケットとアルバムタイトルの意味がようやく分かった。ゴードンがニューヨークへ出発するとき、ライオンへ電話しているという設定。喜びに満ち溢れたゴードンの表情。

1. Soul Sister
2. Modal Mood
3. I Want More
4. End of A Love Affair
5. Clear The Dex
6. Ernie's Tune
7. Smile
8. Landslide

Dexter Gordon - tenor saxophone
Kenny Drew - piano
Paul Chambers - bass
Philly Joe Jones - drums

Recorded on May 6, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Dexter Gordon / Doin' Allright

デクスター・ゴードンのディスコグラフィーで新たな事実を発見。本作を録音した1961年5月6日は、全く違うメンバーで別のセッションが行われ、アルバムDexter Calling...として62年1月末にリリース。本作のリリースは61年8月。プロデューサーのアルフレッド・ライオンは、ゴードンのアルバムを立て続けに出す事を目論んでいた。結果的に、本作はBLP 4077、Dexter Calling...はBLP 4083の型番となった。

輸入盤CDの2003年付けライナーノーツを担当したBob Blumenthal(ボブ・ブルーメンソール)氏は、次のようなエピソードを載せている。「ライオンが61年4月26日にゴードンへ書いた手紙には、2つのセッションに関して非常に明確なアイデアを持っていたことを示し、こう書いている。複雑な音楽は必要ない。ミディアムなテンポ、ブルース、ゆっくりしたバラード。多くのテクニックを披露するより、ソウルフルな配信にしたい。全国のソウルスポットに配置されたジュークボックスで楽しめるものを作りたい。オリジナルを含め、できるだけ多くの資料を持参して欲しい」。麻薬からようやく抜け出すことができたゴードンは、涙流して喜んだと思う。細かい分析は抜きにして、ゴードンの歓喜を味わうアルバムなのだ。

1. I Was Doing All Right
2. You've Changed
3. For Regulars Only
4. Society Red
5. It's You Or No One
6. I Want More
7. For Regulars Only [alternate take]

Dexter Gordon - tenor saxophone
Freddie Hubbard - trumpet
Horace Parlan - piano
George Tucker - bass
Al Harewood - drums

Recorded on May 6, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Dexter Gordon / Daddy Plays The Horn

ライナーノーツで小西啓一氏は、デクスター・ゴードンを「管豪」と称している。なるほど!と思った。確かにその通りなのだが、「管豪」という言葉で誰を想像するかと聞かれれば、まずはソニー・ロリンズと答えるジャズファンが多いのではないだろうか。ロリンズの場合は、「サックスの巨人」とも言われ続けているけれど…。では、このアルバムでゴードンは、他のメンバーを圧倒するような豪傑振りを示しているかと言うと、決してそうではなく全体のバランスを保ちながら、心地よくサックスを吹いている。そのかなめになっているのが、ピアノのケニー・ドリュー。

ゴードンの50年代のディスコグラフィーを見ると悲惨である。いくつかのセッションには参加しているが、リーダーアルバムは、本アルバムを含んで2枚のみ。麻薬にどっぷり浸かっていたのである。CD帯のキャッチコピーは「ワンホーンで快調に吹きまくるデクスター・ゴードンの50年代に残した大傑作。その悠然としたレイジーなノリがプレイ全体に大きなうねりを生む」。50年代に残したというか、2枚しか残さなかったのである。

1. Daddy Plays The Horn
2. Confirmation
3. Darn That Dream
4. Number Four
5. Autumn In New York
6. You Can Depend On Me

Dexter Gordon - tenor saxophone
Kenny Drew - piano
Leroy Vinnegar - bass
Lawrence Marable - drums

Recorded on September 18, 1955 in Hollywood, California.