The Cookers / Look Out!

ビリー・ハーパーの最近の動向が知りたくて、出会うことのできたアルバム。現在は、2010年に結成したグループThe Cookersが活動の中心になっているようだ。このグループのアルバムは、この1枚しか所有していないので、あれこれと語ることはできない。英国のジャーナリストKevin Le Gendre(ケヴィン・ル・ジャンドル)による、タイトル"EYES OPEN FOR LOVE, TRUST AND RESPECT"(愛、信頼、リスペクトに見開かれた目)の解説文の一部を以下に引用する。演奏だけでなく、紙ジャケット内のメンバーの写真を見ると、ケイブルズの言う「エネルギッシュ」が強く感じ取れるのだ。

ザ・クッカーズの中には70代のメンバーも数名おり、彼らは音楽への生涯の献身から生まれた活気と見識を操り音楽を演奏している。全てのコーラス、全てのユニゾン、全てのソ口、そして全てのコール・アンド・レスポンスの瞬間が、そのミュージシャンたちの計り知れない才能、そしておそらく何よりも、彼らのパーソナリティの結束を鮮明に映し出している。バンド・メンバーであるビリー・ハーパー、エディー・ヘンダーソン、ドナルド・ハリソン、そしてジョージ・ケイブルズの4人は、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズに所属していた。4人ともがその期間を楽しみ、その経験が持つかけがえのない性質、そして、結果として現在彼らに課せられているその知識を継承し、未来へ繋ぐという重大な責任を理解している。

「ザ・ジャズ・メッセンジャーズでは、若者達が自分たちの技術を磨きつつ、自分自身を強く主張していた」とケイブルズは言う。「一方我々は、若い精神を持ちながらも、彼らより年を重ねていて、その分精通もしている。これは決してうぬぼれて言っているわけじゃない。このバンドはエネルギッシュで、なりふり構わず突進するんだ。そこには沢山の愛と信頼、そしてリスペクトが詰まっているんだよ」。

1. The Mystery of Monifa Brown
2. Destiny is Yours
3. Cats Out Of The Bag
4. Somalia
5. AKA Reggie
6. Traveling Lady
7. Mutima

Billy Harper - tenor saxophone
Donald Harrison - alto saxophone
Eddie Henderson - trumpet
David Weiss - trumpet
George Cables - piano
Cecil McBee - bass
Billy Hart - drums

Recorded at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.
Released on September 17, 2021.

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