Thelonious Monk / Underground

1967年12月から68年2月までの3つのセッションによるアルバム。なぜにタイトルをUndergroundとし、それに合わせたジャケットとしたのだろうか。Wikipediaには、ジャケットについて次のように書かれている。Its cover image depicts Monk as a French Resistance fighter in the Second World War. It won the Grammy Award for Best Album Cover.(第二次世界大戦におけるフランスのレジスタンス運動家としてのモンクを描いている。グラミー賞の最優秀アルバムカバー賞を受賞)。

本作の録音スタジオは明らかになっていないが、アメリカ国内だろう。最初のセッションの1か月前、67年11月にモンクはパリでのライブアルバムを残している。恐らく、その公演で何かのヒントを得たのではないか。そして、ボブ・ディランが1975年7月にリリースしたアルバムBasement Tapesは、本作のジャケットと酷似。ディランがパクったことになるが、モンクとディランの接点はみつかっていない。そして、ボーカリストのジョン・ヘンドリックスが1曲のみに参加。モンクのディスコグラフィーによると、ヘンドリックスとの共演はこの曲のみ。これもUnderground(前衛的)な取り組みだった。

追記:「モンクとディランの接点はみつかっていない」と書いたが、『ボブ・ディラン自伝』の116ページに次の接点を見つけた。

『モンクはときどき午後の時間にブルーノートにひとりで出演し、アイヴォリー・ジョー・ハンターのような音のピアノを弾いた ― 食べかけのサンドイッチがピアノの上に置いてあった。わたしは一度、午後の時間にモンクを聴きに行き、近くの店でフォークミュージックを歌っていると話したことがある。モンクは「わたしたちはみんな、フォークミュージックをやっているのさ」と答えた。休んでいるときも、モンクは独自の活力あふれる宇宙にいた。そういうときでさえ、魔法の闇を呼び起こした』。

1. Thelonious
2. Ugly Beauty
3. Raise Four
4. Boo Boo's Birthday
5. Easy Street
6. Green Chimneys
7. In Walked Bud
8. Ugly Beauty [take 4]
9. Boo Boo's Birthday [take 2]
10. Thelonious [take 3]

Charlie Rouse - tenor saxophone
Thelonious Monk - piano
Larry Gales - bass
Ben Riley - drums
Jon Hendricks - vocals (track 7)

Tracks 1, 3, 5, 7 & 10
Recorded on February 14, 1968.

Tracks 2, 6 & 8
Recorded on December 14, 1967.

Tracks 4 & 9
Recorded on December 21, 1967.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です