コルトレーンの実質的な初リーダーアルバム。フロント一管のViolets For Your Fursが代表曲。気になるのは、たった1日だけのセッションなのに、ピアノがレッド・ガーランドからマル・ウォルドロンに交代していること。コルトレーンのディスコグラフィーには、プレスティッジの管理番号らしきものが記載されている。4曲目のStraight Streetが一番若い番号で1292。最後の番号1297が3曲目のTime Wasである。
つまり、LPで言えばウォルドロンが参加したB面を先に録音して、ガーランド参加によるA面を次に録音したのだろう。さらに、1298はアルバムLush Lifeに収録されたガーランド参加のI Hear A Rhapsodyである。憶測でしかないが、本来ならば、ガーランドがこの日のセッションを務める予定だった。だが、何らかの理由で途中から参加せざるを得なくなり、ウォルドロンに声が掛かった。ウォルドロンのピアノは、自分らしさを出しているのだが、急な呼び出しでやる気が見えてこない。ちょっと、深読みし過ぎだろうか。
1. Bakai
2. Violets For Your Furs
3. Time Was
4. Straight Street
5. While My Lady Sleeps
6. Chronic Blues
John Coltrane - tenor saxophone
Sahib Shihab - baritone saxophone (tracks 1,4,6)
Johnnie Splawn - trumpet (tracks 1,4-6)
Red Garland - piano (tracks 1-3)
Mal Waldron - piano (tracks 4-6)
Paul Chambers - bass
Albert "Tootie" Heath - drums
Recorded on May 31, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.