このアルバムを企画したプロデューサーのオリン・キープニュース自身が、発売当時のLPでライナーノーツを書いている(1984年春付け、翻訳:坂口紀三和氏)。そこでは、以下のように切り出しているのだが、結局のところは寄せ集めで、言わば落穂ひろい。歴史的に発見された録音というほどではない。そして、Five Spotでのライブ録音は前半の4曲のみなので、2曲目Blues Five Spotをタイトルにしたのは不適切。なお、'Round MidnightとPlayed Twice [take 1]は、アルバムMisteriosoとFive By Monk By FiveのCD化によって、それぞれ重複してしまった。
「気がついてみると近年私は、セロニアス・モンクがリバーサイド時代の5年間(1955-60)に残した録音の調査に、相当の時間を費やしてきた。実際の話、それは元をただせば全部私がプロデュースしたもので、色々な ―多くはまことに興味津々で、幾つかは風変わりな― 理由によって、以前は発売されなかったものだ。はっきりさせておくが、この計画はモンクの生前から手をつけ始めている。墓掘り作業では決してない。未発売のモンクの録音を、位置づけ、評価し、最大限に発売できるように持っていこうと努力しているのだ」。原文が示されていないが、キープニュースに「努力している」と言われても…。
1. Unidentified Solo Piano
2. Blues Five Spot
3. In Walked Bud / Epistrophy (theme)
4. 'Round Midnight
5. Coming On The Hudson
6. Played Twice [take 1]
7. Crepescule With Nellie
8. Body And Soul [solo piano]
Tracks 1 - 4
Johnny Griffin - tenor saxophone
Thelonious Monk - piano
Ahmed Abdul-Malik - bass
Roy Haynes - drums
Recorded on July 9, 1958 at The Five Spot Cafe, NYC.
Track 5
Donald Byrd - trumpet
Johnny Griffin - tenor saxophone
Pepper Adams - baritone saxophone
Thelonious Monk - piano
Wilbur Ware - bass
Philly Joe Jones - drums
Recorded on February 25, 1958 at Reeves Sound Studios, NYC.
Track 6
Charlie Rouse - tenor saxophone
Thad Jones - cornet
Thelonious Monk - piano
Sam Jones - bass
Art Taylor - drums
Recorded on June 1, 1959 at Reeves Sound Studios, NYC.
Tracks 7 & 8
Charlie Rouse - tenor saxophone
Thelonious Monk - piano
John Ore - bass
Frankie Dunlop - drums
Recorded on April 18, 1961 at Olympia Theater, Paris.