Duke Ellington / Money Jungle

このアルバムは、聴き手に対して様々な印象を与えるだろう。音の厚みが中途半端ではない。ピアノ、ベース、ドラムを横に並べたのではなく、縦に積み上げた感じ。自分としては、デューク・エリントンのピアノ、マックス・ローチのドラムにしびれる以上に、ミンガスのベースを中心に聴いてしまうのだ。

大学のジャズ研に入った時、ウッドベースをやることにした。特に理由はなかったが、「お前、ベースに向いているよ」と先輩から言われたからである。さて、このアルバムをどこのジャズ喫茶で初めて聴いたのかは覚えていないが、1曲目のタイトル曲Money Jungleでのミンガスのベース奏法に不思議な感覚を持ったことは、今でも忘れられない。弦が共鳴するような演奏スタイル。その奏法が未だに分からない。ジャズ研の頃、弓で弾くだけでなく、弓をベースの弦に連打する奏法にチャレンジしたことはあるのだが。

この奏法に関して、いろいろと調べていたら、ダウンビート2013年6月の記事"Money Jungle: 50 Years After the Summit"に出会った。以下がその一文。これだけでは正確に分からないが、弦をつまみ上げて指板に弾き放つと同時に、ベース本体を揺さぶるようなイメージ。ウッドベースはすでに手放してしまったので、チャレンジできないのが残念。

The bassist plays with uncanny force on that edgy opener, practically mugging his instrument by thumping a single note repeatedly, then literally pulling the string off the fingerboard at one point.(ベーシストは、鋭く弾き放つ超人的な力で演奏し、1つの音を繰り返し叩いて楽器を奪い取り、文字通り指板から弦を一点で引き離す)。

1. Money Jungle
2. Le Fleurs Africaines (African Flower)
3. Very Special
4. Warm Valley
5. Wig Wise
6. Caravan
7. Solitude

Duke Ellington - piano
Charles Mingus - bass
Max Roach - drums

Recorded on September 17, 1962 at Sound Makers, NYC.

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