このアルバムのタイトルはPiano。しかし、国内盤はWhisper Notとしている。Pianoではアルバムのイメージが伝わらないということだったのだろう。だが、1曲目のWhisper Notを単にタイトルにしたことで、日本人スタッフの手抜きが、よく伝わってしまう。本作は、ウィントン・ケリーとケニー・バレルのコンビネーションが最大の聴きどころ。Pianoがだめなら、Kelly & Burrellのようなタイトルが適していたはずだ。
それよりも、重要なのはフィリー・ジョー・ジョーンズが前半の4曲にしか参加していないこと。ネット上で、セッションに遅刻したという情報を見つけたが、その根拠は示されていない。当然のことながら、プロデューサーであるオリン・キープニュースによる英文ライナーノーツには、そのことには何も触れていない。もし、遅刻ならば、それはプロデューサーの責任でもある。アルバム全体を通して聴くと、ドラムレスの後半4曲はバレルのギターがリズムを見事にキープ。そもそも、Pianoというタイトルに無理があったような気がする。
1. Whisper Not
2. Action
3. Dark Eyes
4. Dark Eyes [take 2]
5. Strong Man
6. Ill Wind
7. Don't Explain
8. You Can't Get Away
Kenny Burrell - guitar
Wynton Kelly - piano
Paul Chambers - bass
Philly Joe Jones - drums (tracks 1-4)
Recorded on January 31, 1958 in NYC.