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「物悲しい」。この一言。コールマンとヘイデンのデュオで、それぞれの得意技が随所に現れるのだが、テンションが上がりそうな場面になっても、そこから先を自らが抑制している。前へ進みたいが、それを引き留める何らかの力が働いている。デュオでありながら、インタープレイを楽しんでいる様子は一切感じない。二人を引き寄せる力がある訳でもなく、反発させる力がある訳でもない。二人の微妙な距離感。これが、物悲しさに通じている。
CDのジャケットは意味不明。所有していたLPは国内生産で、イラストはAtushi Yoshioka(吉岡篤)とあった。彼はスイングジャーナルの表紙なども手掛けている。溶けてゆく二本の指。ジャケット裏には闇夜に飛ぶコールマンと、それを見つめるヘイデン。浮遊するジャズである。
1. Mary Hartman, Mary Hartman
2. Human Being
3. Soap Suds
4. Sex Spy
5. Some Day
Ornette Coleman - tenor saxophone, trumpet
Charlie Haden - bass
Recorded on January 30, 1977 at The Hit Factory, NYC.
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