Oliver Lake / Prophet

3曲 (tracks 1, 2 & 4) がエリック・ドルフィー作であり、残り3曲がオリバー・レイク作。そして、ドルフィー作のThe Prophetをアルバムタイトルにしている。ドルフィーが客死したのは1964年6月29日。それから16年後に、レイクはこのアルバムを録音。従って、もちろん追悼アルバムではない。LPでは、1983年11月付けで青木和富氏がライナーノーツを書いている。その一文。「むろんレイクは、ドルフィーの後継者であるとは厳密に言えないであろう。しかし、ドルフィーがあの時代にほのめかした何かを、70年代に見つけるとしたら、細い糸のようなものでつながっているのは、このレイクのような存在ではないか」。

このアルバムが録音された頃、すでに結成されレイクが参加していたWorld Saxophone Quartet (WSQ) のことには、青木氏は一切触れていない。レイクの音楽は、自身のリーダーアルバムとWSQのアルバムの2軸で捉える必要がある。レイクにとってドルフィーは大きな存在であると思うが、「細い糸」ではなく、時にはぐいぐい手繰り寄せ、時には一気に突き放すような、「釣り糸」的な位置づけではないだろうか。

1. Hat And Beard
2. Something Sweet, Something Tender
3. Poster
4. The Prophet
5. Cotton IV
6. Firm And Ripe

Oliver Lake - alto saxophone
Baikida Carrol - trumpet
Donald Smith - piano
Jerry Harris - electric bass
Pheeroan akLaff - drums

Recorded on August 11 & 12, 1980 at Sound Heights Studios, Brooklyn, NYC.

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