ハービー・ニコルス。モンクと対比させられることが多い。確かにモンク的な音使いは感じる。しかし、決定的に違うのは予定不調和と予定調和か。不調和で進み不調和で終る緊張感、調和で終ってしまう安堵感。このアルバムは、確かに完成度は高いと言えるが、安堵感で終る。言い方は悪いが、つじつまを合わせている感じ。
ニコルスはリーダーアルバムを4枚しか作っていない。さらに、サイドマンとして参加したアルバムもないようだ。むしろ、死後に作曲家として評価されるようになったらしい。本アルバムも全10曲中、ラストのMineを除いてニコラスの作品。そういう情報を仕入れると、綿密なスコアがあったように思えてくる。
1. The Gig
2. House Party Starting
3. Chit-Chatting
4. The Lady Sings The Blues
5. Terpsichore
6. Spinning Song
7. Query
8. Wildflower
9. Hangover Triangle
10. Mine
Tracks 1 - 5
Herbie Nichols - piano
Al McKibbon - bass
Max Roach - drums
Recorded on August 1 & 7, 1955 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.
Tracks 6 - 10
Herbie Nichols - piano
Teddy Kotick - bass
Max Roach - drums
Recorded on April 19, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.