Duke Jordan / Flight To Jordan

全曲、デューク・ジョーダンの作品。ゆったりとした時間が流れていく感覚を味わえるアルバム。ジャケットも、その流れに漂っている感じだ。だが、人生はそれほど平坦ではない。本作は、ラスト曲Si-Joyaで見事に幕を閉じる。後にNo Problem(邦題:危険な関係のブルース)となった原曲。だが、原田和典氏のライナーノーツによると、フランス映画のフィルムに提供したこの曲は、ジョーダンの名前がクレジットされなかったようだ。つまり、ジョーダンは「ジョーダンじゃないぜ!」と叫んだのだった(原田氏はそこまで書いていないが)。

学生のジャズ研時代、No Problemはよく練習した曲の1つ。馴染みやいメロディーと複雑でないコード進行。それだけに、アドリブで勝負するのは難しかった。そもそも、Si-Joyaの意味が分からないし、ブルース進行でないNo Problemが、なぜに「危険な関係のブルース」なのかも、未だに分かっていない。まぁ、そんなことはNo Problem(問題なし)で、じっくり聴けということなのだろう。

1. Flight To Jordan
2. Starbrite
3. Squawkin'
4. Deacon Joe
5. Split Quick
6. Si-Joya

Stanley Turrentine - tenor saxophone
Dizzy Reece - trumpet
Duke Jordan - piano
Reggie Workman - bass
Art Taylor - drums

Recorded on August 4, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

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