一曲目のドナルド・バード作Tanyaの出だしでシビれてしまう。学生時代に浸っていたジャズ喫茶に、一気にトリップする感じで、この感覚が堪らない。アルバムタイトルをTanyaとすれば、もっと注目されたのだろう。デクスター・ゴードンとドナルド・バードのディスコグラフィーを見ると、ゴードンはこの曲を5回、バードは本作のみの録音である。バードはTanyaをゴードンに譲ってしまったのだ。
4曲しか収録されていないが、曲順での演奏時間は、18分15秒、11分14秒、7分28秒、11分0秒とそれぞれ長尺。しかし、4曲目はCD化でのボーナストラック。LP時代にあまり人気がなかったのは、前作Our Man In Parisの出来が良かっただけでなく、曲数も関係していたようだ。
1. Tanya
2. Coppin' The Haven
3. Darn That Dream
4. Kong Neptune
Dexter Gordon - tenor saxophone
Donald Byrd - trumpet (tracks 1,2)
Kenny Drew - piano
Niels-Henning Ørsted Pedersen - bass
Art Taylor - drums
Recorded on June 2, 1964 at Barclay Studios, Paris.