ジャケットがいいなあ。キャノンボール・アダレイが弟のナットに「いい感じで音が出ているじゃないか」と。「アニキのスイング感覚には、まだまだ及ばないよ」とナット。そんな雰囲気だ。当時、キャノンボールは31歳、ナットは27歳である。こういうツーショットをジャケットにしたのも珍しい。ライブならではのリラックスしたムードを楽しめるアルバム。
英文Wikipediaによると、このライブは"before an appreciative standing-room only crowd"とあった。50年代の終わり。立ち見でジャズを聴くなんて、例が少なかったのではないだろうか。絶妙なタイミングで掛け声や拍手が起きるのも、観客が楽しみながらも集中して聴いているからだ。演奏側もそれに応えてエネルギッシュなプレイ。何度聴いても飽きないライブアルバム。
1. This Here
2. Spontaneous Combustion
3. Hi-Fly
4. You Got It!
5. Bohemia After Dark
Cannonball Adderley - alto saxophone
Nat Adderley - cornet
Bobby Timmons - piano
Sam Jones - bass
Louis Hayes - drums
Recorded on October 18 & 20, 1959 at The Jazz Workshop, San Francisco.