Bud Powell / The Scene Changes

一曲目の「クレオパトラの夢」で有名なアルバム。「名盤」とは言えないが、「愛聴盤」である。全曲がパウエルのオリジナル曲。1958年12月29日のたった一日で、一気に録音を終えてしまったことが凄い。この3人の集中力に脱帽。ジャズ喫茶ではA面のリクエストが圧倒的に多かったはずだ。CDではボーナストラックが追加されたが、LP最終トラックのタイトル曲The Scene Changesは、クレオパトラの陰に隠れてしまっている。

パウエルのディスコグラフィーによると、このThe Scene Changesから録音をスタートさせている。本作を録音後、パウエルは活動の拠点をフランスに移した。つまり、状況を変えようという意思の表れと捉えることができるのだ。だが、少なくとも日本では「クレオパトラの夢」が入ったアルバムとして定着。蛇足ながら、ジャケットでパウエルの横に写っているのは、パウエルの息子で当時3歳だったらしい。ということは、1955年生まれ。自分とほぼ同年代なのである。

1. Cleopatra's Dream
2. Duid Deed
3. Down With It
4. Danceland
5. Borderick
6. Crossin' The Channel
7. Comin' Up
8. Gettin' There
9. The Scene Changes
10. Comin' Up [alternate take]

Bud Powell - piano
Paul Chambers - bass
Art Taylor - drums

Recorded on December 29, 1958 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

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