Blue Mitchell / Blue's Moods

いやぁ、やっぱりジャズはいいもんだ。そんな気持ちになるのは、このアルバムのようにワンホーンだから。このフォーマットで、どんな表現ができるか。これが、ジャズの本質だと思っている。セッションの中心は管楽器1本にあって、ピアノトリオがそれをしっかりサポートするという形態。ビル・エバンスやキース・ジャレットによるピアノトリオは素晴らしい。だが、集中して聴くことでしか、その本質に迫れない。

ブルー・ミッチェルのような管楽器(トランペット)は、ふわっと心に染み入る。「沁みる」ではなく、「染み入る」にミッチェルの深さがある。ミッチェルの「青」が染み込んでくる感じだ。選曲よし、曲順よし、ジャケットもまずまずよし。ジャズ研時代、吸っている煙草を楽器に挟むのが流行った。ミッチェル作のKinda VagueやSir Johnも捨てがたい。そして、ずっと思っているのが、このJohnとは誰なのだろうか。

1. I'll Close My Eyes
2. Avars
3. Scrapple From The Apple
4. Kinda Vague
5. Sir John
6. When I Fall In Love
7. Sweet Pumpkin
8. I Wish I Knew

Blue Mitchell - trumpet, cornet
Wynton Kelly - piano
Sam Jones - bass
Roy Brooks - drums

Recorded on August 24 (tracks 5, 6 & 8) & 25 (tracks 1-4 & 7), 1960 at Plaza Sound Studios, NYC.

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