1977年2月のビレッジ・バンガードでのライブ演奏は、Vol.1とVol.2が同年5月頃に発売された。スイングジャーナルの広告かレビューを読んで、迷わず2枚のLPを発売直後に購入したことを覚えている。それから23年経った2000年、突然の如く未発表テイクがCDで発売。なぜに23年間眠らせていたのか。CDの帯から。【歴史的名作『アット・ザ・ビレッジ・バンガード』から23年を経て発表された未発表作品。3人が変幻自在にメロディーやリズムを発展させていく「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」が圧巻。他にも「朝日のようにさわやかに」などの名曲が並ぶ】。
Vol.1の4曲(Moose The Mooche, Naima, Favors, 12+12)、Vol.2の4曲(Confirmation, Wind Flower, Nardis, Lawra)と比べると、Againの5曲は明らかに迫力に欠ける。Vol.1のライナーノーツはDan Morgenstern(ダン・モーガンスターン)が担当。改めて読み直すと、「マイ・ファニー・ヴァレンタインではこのトリオが自由自在にテンポやリズムを変えてゆき、変幻自在に演奏を発展させるのが実にスリルに富んでいた。マイルス・デイビスがでさえ唸っただろうと思われるほどにフレッシュな解釈だった」と書いてある。にもかかわらず、Againを眠らせていたのは、スリルよりも迫力をコンセプトにしたからなのだろう。
1. High Fly
2. Sophisticated Lady
3. Softly, As In A Morning Sunrise
4. Wave
5. My Funny Valentine
Hank Jones - piano
Ron Carter - bass
Tony Williams - drums
Recorded on February 19 & 20, 1977 at The Village Vanguard, NYC.