Bob Dylan / Documentary Series Vol.1 - Roads Rapidly Changing [DVD]

『ボブ・ディラン・ドキュメンタリー・シリーズVol.1』。副題『我が道は変わる』。本編127分+映像特典7分。フォークからロックへ足を踏み込んだディランを捉えたドキュメント。しかし、ディランへのインタビュー映像は含まれていない。以下は、商品説明から(発売:2017年11月2日)。

「稀代の名曲〈風に吹かれて〉〈時代は変わる〉は如何にして誕生したのか…? ディランが多大なる影響を受けたウディ・ガスリー他、フォーク・スタンダード曲の数々、オリジナルアルバム未収録曲を含むデビューアルバムから第5作〈ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム〉そして〈ライク・ア・ローリング・ストーン〉まで、幾多の名曲に秘められたエピソードを有識者たちと共に徹底分析。全ての登場曲に日本語対訳入り」。

Bob Dylan / The 30th Anniversary Concert Celebration [DVD]

CDのレビューでも書いたが、このコンサートのベストは「マイ・バック・ページズ」でロジャー・マッギン、トム・ペティ、ニール・ヤング、エリック・クラプトン、ボブ・ディラン、ジョージ・ハリスンという順番で歌い継ぐ。何度聴いても自分の中で熱くなる瞬間。ディランの次にハリソンという演出が心憎い。そして、次点はスティーヴィー・ワンダーによる「風に吹かれて」。彼は、どんな曲でも自分のものにしてしまう。まるで、スティーヴィーの「風に吹かれて」だ。以下は商品説明から。

「1992年10月16日、NYのマジソン・スクエア・ガーデンでボブ・ディランのデビュー30周年を祝う、豪華絢爛ゲスト陣を迎えた伝説のトリビュート・コンサートが行われた。完全ソールドアウト18000人のオーディエンスを前に、コンサートは4時間以上にも渡り、ディランの名曲をスーパースター達が演奏。今は亡きジョージ・ハリスン、ジョニー・キャッシュ、ルー・リードからニール・ヤング、エリック・クラプトンなどなど豪華メンバーが終結。最後にはディラン本人も登場し、大円団はステージに全員が登場し〈天国の扉〉を大合唱。このコンサートは二―ル・ヤングによってBOBFESTと名付けられた」。

Disc 1 - 94min.
1. Like A Rolling Stone - John Mellencamp
2. Blowin' In The Wind - Stevie Wonder
3. Foot of Pride - Lou Reed
4. Masters of War - Eddie Vedder and Mike McCready
5. The Times They Are A-Changin' - Tracy Chapman
6. It Ain't Me Babe - June Carter Cash and Johnny Cash
7. What Was It You Wanted - Willie Nelson
8. I'll Be Your Baby Tonight - Kris Kristofferson
9. Highway 61 Revisited - Johnny Winter
10. Seven Days - Ron Wood
11. Just Like a Woman - Richie Havens
12. When the Ship Comes In - The Clancy Brothers and Robbie O'Connell with special guest Tommy Makem
13. War - Sinead O'Connor
14. Just Like Tom Thumb's Blues - Neil Young
15. All Along the Watchtower - Neil Young

Disc 2 - 132min.
1. I Shall be Released - Chrissie Hynde
2. Love Minus Zero / No Limit - Eric Clapton
3. Don't Think Twice, It's Alright - Eric Clapton
4. Emotionally Yours - The O'Jays
5. When I Paint My Masterpiece - The Band
6. You Ain't Goin' Nowhere - Mary Chapin Carpenter, Rosanne Cash and Shawn Colvin
7. Absolutely Sweet Marie - George Harrison
8. License to Kill - Tom Petty & The Heartbreakers
9. Rainy Day Women #12 & 35 - Tom Petty & The Heartbreakers
10. Mr. Tambourine Man - Roger McGuinn
11. It's Alright, Ma - Bob Dylan
12. My Back Pages - Bob Dylan / Roger McGuinn / Tom Petty / Neil Young / Eric Clapton / George Harrison
13. Knockin' On Heaven's Door - Everyone
14. Girl of The North Country - Bob Dylan

Bob Dylan / No Direction Home [DVD]

2枚のDVDで計208分の映像。『キネマ旬報社』データベースより。「マーティン・スコセッシ監督が、ボブ・ディランの音楽と生き様に迫ったドキュメンタリー。今まで決してカメラの前でインタビューを受けなかったボブの貴重な証言や、未公開ライブ映像などを収録する」。

1枚目のディスクには、ディランのアルバムTogether Through Lifeのジャケットに使われた写真が、ほんの一瞬だけ写し出される。この写真は、Bruce Davidson(ブルース・デビッドソン)の写真集Brooklyn Gangの中の一枚。写真の前後に流れるテロップは、Jack Kerouac(ジャック・ケルアック)のMexico City Blues - 228th Chorusの詩の翻訳。その原詩を探し出すことができた。milkを「乳」と訳しているが、聖書からは「実り豊かな土地」という意味があるらしい。

人を褒めよ 人は乳に生まれ 百合に生きる
バイオリンの音 空虚なる乳に響く
花びらを褒めよ もろい思考肉体
迷いを褒めよ 小さな波を
聖なる海を褒めよ
書いている私を 死んでいる私を 再び死ぬ私を褒めよ

Praised be man, he is existing in milk and living in lilies
And his violin music takes place in milk and creamy emptiness
Praised be the unfolded inside petal flesh of tend'rest thought
Praised be delusion, the ripple
Praised be the Holy Ocean of Eternity
Praised be I, writing, dead already and dead again

2枚目のディスクでは、ディランの興味深いコメント。「最高の演奏はステージ上で生まれる/僕のレコードの中にはない/その瞬間・・・瞬間/観客に届くことが大事だ」。なるほどと思ってしまう。だが、自分の場合は、来日したディランのステージを2度しか観ていないのだ。