高柳昌行 / 銀巴里セッション

内田修氏の解説を読み直すと、1963年6月26日の深夜に始まった『銀巴里』のセッションは夜明けと共に終了し、店員が後片付けしている中で菊池雅章が一人ピアノに向かってバラード曲を弾き続けたとある。残念ながら、CD化でLPに収録された4曲以外のサプライズは挿入されなかった。このアルバムは内田氏のプライベート録音である。

この日のライブは、次の意味があったようだ。麻薬を断ち切るために高柳昌行が演奏活動を中止する。そして、麻薬によって刑務所に1年半収監され、その刑を終えた富樫雅彦がカムバックする。今考えれば、集まったメンバーが凄く、緊張感の高いセッションだったのだろう。

1. Greensleeves
2. Nardis
3. If I Were A Bell
4. Obstruction

Track 1
高柳昌行 - guitar / 金井英人 - bass / 稲葉国光 - bass / 富樫雅彦 - drums
Track 2
菊地雅章 - piano / 金井英人 - bass / 富樫雅彦 - drums
Track 3
日野晧正 - trumpet / 中牟礼貞則 - guitar / 稲葉国光 - bass / 山崎弘 - drums
Track 4
宇山恭平 - guitar / 山下洋輔 - piano / 金井英人 - bass / 富樫雅彦 - drums

録音 1963年6月26日 / 東京銀座「銀巴里」

高田渡 / タカダワタル的

DVDパッケージから。『伝説のフォークシンガー高田渡。彼の孤高の音楽性とは裏腹に、周りにはいつも沢山の人達が溢れ、笑い声が絶えない。そんな高田渡の魅惑的な世界を記録したドキュメンタリー音楽映画が「タカダワタル的」である。ギターを抱え全国を歩き回り、代表曲として親しまれた「生活の柄」など名演奏の数々を収録。一方で彼の住む吉祥寺の生活に完全密着。馴染みの〈いせや〉で一杯飲み、井の頭公園の桜を眺め、自宅で酔いつぶれるまでの貴重な姿を記録した』。

2枚のDVDで約3時間。たっぷりと高田渡の世界に浸れる。自分として一番興味深いのは、2003年5月4日の大阪・春一番コンサートに坂田明が参加し、「生活の柄」を歌う渡のバックでアルトサックスを吹く映像。戸井十月の著書「道、果てるまで」で戸井と坂田、本DVDで高田と坂田の間につながりがあったことを発見。戸井さん、坂田さんとは直接話をしたことがあったが、渡とはそういう機会に恵まれることはなかった。そして、2005年4月に逝ってしまった。

Disc 1
1. ごあいさつ
2. 仕事さがし
3. ねこのねごと
4. 鎮静剤
5. 酒心
6. 値上げ
7. 魚つりブルース
8. 69
9. 生活の柄
10. ブラザー軒
11. 私の青空

Disc 2
1. アイスクリーム
2. スキンシップ・ブルース
3. あきらめ節
4. アフリカの月
5. ウイスキーの小瓶
6. 君に捧げるほろ苦いブルース
7. ヨイトマケの歌
8. 相子
9. 向日葵
10. トンネルの唄
11. 夕暮れ
12. ミケランジェロ
13. くつが一足あったなら

発売 2005年6月24日

高田渡 / 高田渡トリビュート

ジャケットがイカしている。表はかつての吉祥寺の『いせや』、裏は井之頭公園。ジャケットはブックレットになっていて、参加したミュージシャンのコメントが掲載されている。最後は高田渡自身のコメント。「病気のくり返しなのに、反省していない。そんな僕に、僕が想っているだけかもしれないがとてもステキな友人がいる。そんな友人達がトリビュートをつくってくれた。本当にうれしく思っている。まだ僕は元気なのだが・・・元気でいます。死ぬまで生きます」。

このアルバムが発売されたのは2004年10月15日。翌年4月16日、渡は56歳で他界。死ぬまで生きた渡がホームグラウンドにしていた『いせや』。ウェブサイトを見に行ったら、やはりアルコールの提供は中止になっていた。天国にいる渡は、ぽつりと呟いているだろう。「コロナが逃げ出すような強い酒はないのかい?」

1. 長屋の路地に / 斉藤哲夫
2. コーヒーブルース / 村上律
3. ヘイ・ヘイ・ブルース / 大庭珍太
4. すかんぽ / なぎら健壱
5. スキンシップ・ブルース / 柄本明
6. 系図 / 中川五郎
7. ブラブラ節 / シバ
8. 私は私よ / アーリータイムスストリングスバンド
9. ボロ・ボロ / 中川イサト
10. 酒が飲みたい夜は / 佐久間順平
11. 風 / いとうたかお
12. ブラザー軒 / 佐藤GWAN博
13. 祭(フィエスタ) / 山崎ハコ
14. 夕暮れ / 大塚まさじ
15. 調査節 / 高田渡

発売 2004年10月15日