吉田拓郎 / 月夜のカヌー

改めて本作の録音データを確認した。流星、人間の「い」は拓郎の作詞作曲。それ以外の作詞は岡本おさみである。つまり、岡本の人生観・社会観を、拓郎のフィルター(作曲)を通して聴いてきたことになる。Wikipediaによると、以下の数多くの詞を岡本は拓郎に提供している。しかし、二人の共同作業は本作が最後にだったようだ。岡本おさみ、2015年11月30日他界(享年73)。

「蒼い夏、愛の絆を、アジアの片隅で、いくつもの朝がまた、いつか夜の雨が、いつも見ていたヒロシマ、おきざりにした悲しみは、悲しいのは、君去りし後、こっちを向いてくれ、子供に、サマーピープル、聖なる場所に祝福を、旅の宿、月夜のカヌー、都万の秋、野の仏、花嫁になる君に、ひらひら、Voice、歩道橋の上で、祭りのあと、まにあうかもしれない、マンボウ、もうすぐ帰るよ、夢を語るには、落陽、リンゴ、ビートルズが教えてくれた、地下鉄にのって、ルーム・ライト、襟裳岬、歌ってよ夕陽の歌を」。

1. 花の店
2. 少女よ、眠れ
3. 聖なる場所に祝福を
4. 流星2003
5. 星降る夜の旅人は
6. 月夜のカヌー
7. 春よ、こい
8. 白いレースの日傘
9. ときめく時は
10. 人間の「い」

Tracks 1 - 3 & 5 - 9 ... 作詞:岡本おさみ / 作曲・編曲:吉田拓郎
Tracks 4 & 10 ... 作詞・作曲・編曲:吉田拓郎

吉田拓郎 - guitar, harp
徳武弘文 - guitar
稲葉政裕 - guitar
中西康晴 - keyboards
美久月千春 - bass
島村英二 - drums

発売 2003年3月26日

吉田拓郎 / Oldies

所有する46枚の拓郎のアルバムを並べてみると、このアルバムの位置付けが見えてくる。2枚組のベストアルバムが出たのが、1999年11月。2000年4月にインペリアルレコードに移籍し、2001年3月にアルバム『こんにちは』を発売。

そして、このアルバムが2002年3月に発売。2003年3月にアルバム『月夜のカヌー』へと続く。つまり、レコード会社を移籍後、年1枚のペースを決めたにもかかわらず、新曲に行き詰った2年目と言える。よって、セルフカバー。大胆なアレンジはなく、基本は原曲のまま。ここにディラン流のアレンジを求めても仕方ないか。

1. 入り口 (Instrumental)
2. 襟裳岬
3. リンゴ
4. oldies
5. 高円寺
6. Voice
7. こうき心
8. 祭りのあと
9. 蒼い夏
10. 家へ帰ろう
11. かくれましょう

発売 2002年3月27日

吉田拓郎 / こんにちわ

1999年暮れ、ベストアルバムTHE BEST PENNY LANEを出した後のアルバム。カバーやリメイクが含まれているものの、拓郎の完全復活アルバムと位置付けたい。このアルバムがきっかけになって、「月夜のカヌー」、「豊かなる一日(ライブ)」、「午前中に…」、「午後の天気」へとつながっていった。以下は商品説明。

「セルフプロデュース。コンセプトはずばり『明るい日常!』。朝の目覚めから1日の終わりまでを自身の世界観で表現。オリジナル曲は吉田拓郎本人アレンジ、カバー曲やアルバムバージョンのアレンジは吉田建、鳥山雄司、武部聡志などが参加」。

1. いくつになっても Happy Birthday
2. 朝陽がサン
3. KAHALA
4. 消えていくもの
5. a day
6. いつでも夢を
7. Os san (Album Version)
8. 僕達はそうやって生きてきた
9. 君のスピードで
10. ありがとう
11. 夜が来た
12. トワイライト (Album Version)

発売 2001年3月28日