ザ・フォーク・クルセダーズ / ハレンチ

このアルバムは、フォークルが1967年の解散を記念して、製作費23万円で300枚を自主制作したもの。そういうエピソードを知るだけで時代を感じる。ライナーノーツは極めて不真面目。パロディと言った方が良いかも知れない。その中で、7曲目の「ひょうたん島」についてはきちんと解説している。「お馴染みのフォークルのNo.18。この歌がなかったならばフォークの道を踏みはずさず、まともなグループになっていたであろうと言われる程のフォークルの転機となった曲です」と。

「ひょっこりひょうたん島」の放送期間は1964年4月から69年4月。フォークルの活動期間と重なっている。「まるい地球の水平線に何かがきっと待っている」というフレーズが、フォークルの活動の原点だったような気がする。ちなみに、本作の2曲目のイムジン河は、朝鮮語歌詞入りバージョンである。

1. そうらん節
2. イムジン河
3. ドリンキング・グァード
4. デインクの歌
5. グァンタナメラ
6. ラ・バンバ
7. ひょうたん島
8. 帰ってきたヨッパライ
9. 女の子は強い
10. ヨルダン河
11. コキリコの唄
12. 雨を降らせないで

加藤和彦 / 北山修 / 平沼義男

発売 1967年10月15日

遠藤賢司 / 満足できるかな

1971年11月10日発売。見開きジャケットで2,000円。まだ中学3年だったが発売と同時に購入し、「カレーライス」のギターフレーズを練習したことを覚えている。当然ながらLPは47年間手放していない。自分でデジタル化した音源を聴いてきたのだが、それなりのノイズがあるので中古CDを購入。送料別で14円。1971, 2000, 47, 14という数字が「時」の長さと短さを示している。

1. 満足できるかな
2. カレーライス
3. おやすみ
4. 待ちすぎた僕はとても疲れてしまった
5. 外は暑いのに
6. 今日はいい日みたい
7. 寝図美よこれが太平洋だ
8. ミルク・ティー
9. 早く帰ろう
10. 雪見酒
11. 君はまだ帰ってこない

遠藤賢司 - guitar, harmonica, vocals
鈴木茂 - guitar
細野晴臣 - bass, piano
松本隆 - drums

遠藤賢司 / niyago

湯浅学『ボブ・ディラン ロックの精霊』(岩浪新書)の155ページに「純音楽家遠藤賢司は六五年、ラジオから流れてきた〈ライク・ア・ローリング・ストーン〉を聴いて、”自分も歌ってよいのだ”と思い、曲を作って歌うようになったという」。と書いてある。湯浅氏の言う「純音楽家」とは賢司による自称であるが、賢司のWikipediaを見ると、ディランに触発されたという同じ記述がある。中学校2年の時このLPを購入し、我が家にはまだ健在。その頃から気になっていたのは、ジャケットの写真。向かって賢司の左に見える人の顔は何なのだろう。

最近、CDを手に入れた。その帯にはこうある。「”不滅の男”遠藤賢司の記念すべきデビューアルバム。叫びをおし殺した叫びが聞こえる。70年度ニューミュージック・マガジン誌 日本のロック賞第二位」。調べてみると第一位は、8月5日発売のアルバム『はっぴいえんど』だった。アルバム『niyago』には、大滝詠一を除くはっぴいえんど(細野晴臣、鈴木茂、松本隆)のメンバーが参加。1970年、日本のロックが開花。

1. 夜汽車のブルース
2. ほんとだよ
3. ただそれだけ
4. 君がほしい
5. 雨あがりのビル街 僕は待ちすぎてとても疲れてしまった
6. 君のことすきだよ
7. 猫が眠っている, NIYAGO

遠藤賢司 - guitar, harmonica, vocal
鈴木茂 - guitar (tracks 1,5), bass (track 4)
細野晴臣 - bass (tracks 1,5), guitar (track 4), piano (track 1)
深澤由利子 - violin (track 2)
鈴木令 - cello (track 2)
松本隆 - drums (tracks 1,4,5)

発売 1970年4月8日