加川良 / 駒沢あたりで

アルバムタイトルを2曲目の「駒沢あたりで」ではなく、7曲目の「祈り」にして欲しかった。そして、それに合わせたジャケットに。そもそも、このアルバムの中で「駒沢あたりで」だけが、加川良以外の作品。2011年3月20日、東日本大震災で被災された方々にこの曲を贈りたい、と自分のブログに書いた。以下は、加川良・作詞作曲「祈り」の二番の歌詞。YouTubeで聴くこともできる。

あなたと耳をすましている 時の流れを見送っている
命の紐をといてやる 心の目覚めを待っている
あなたと耳をすましている 虹の真下をくぐっている
それでもっと耳をすましてみる もう聞こえない 何も聞こえない

1. 女の証し
2. 駒沢あたりで
3. ビール・ストリート
4. 愛をうたってみせるほど
5. ばびぶぶべべ
6. オレンジ・キャラバン
7. 祈り
8. 君におやすみ

作詞・作曲:加川良(「駒沢あたりで」 作詞・作曲:菊田修一)

レイジー・ヒップ
長田和承 - guitar
安田直哉 - guitar
岩本千秋 - vocals
菱川英一 - keyboards
山本正明 - bass
野口実智男 - drums

発売 1976年7月25日

友部正人 / にんじん

友部正人の代表曲「一本道」を聴きたくて、手に入れたアルバム。「しんせい一箱分の一日を指でひねってゴミ箱の中/あゝ中央線よ空を飛んであの娘の胸に突き刺され」。この曲がシングルでリリースされたのは1972年4月。その頃は中野に住み、学生時代には中央線を使って通学していたので、「中央線よ空を飛んで・・・」のイメージは、いまでも自分の中に焼き付いている。

ジャケットが逸品。アルバムタイトルの『にんじん』という文字はなく、「おでん/酒百円/焼酒八十円/ビール百八十円」と隅っこにあるのみ。大瓶ビールの価格を調べてみた。1971年から73年までは140円。一杯飲み屋で180円というのは納得。粗利で40円。

1. ふーさん
2. ストライキ
3. 乾杯
4. 一本道
5. にんじん
6. トーキング自動車レースブルース
7. 長崎慕情
8. 西の空に陽が落ちて
9. 夢のカリフォルニア
10. 君が欲しい

発売 1973年1月

友部正人 / 大阪へやって来た

CD帯から。「フォーク界最高の詩人、友部正人の衝撃デビューアルバム。日本初のトーキング・ブルース・スタイルの〈大阪へやって来た〉が衝撃」。1972年のアルバム。リアルタイムでフォークを聴いていた時期であったが、このアルバムに出会うには時間差があった。次のアルバム『にんじん』で友部を知ったため。

2曲のみにバックが入っているが、基本的にはギターとハーモニカだけで友部はアルバム一枚を作り上げた。残念ながら、アルバム全体としては単調。CD帯にあるようなタイトル曲の「衝撃」は、瞬間的な感じだ。

1. 大阪へやって来た
2. 酔っぱらい
3. もしもし
4. まるで正直者のように
5. 真知子ちゃんに
6. 梅雨どきのブルース
7. まちは裸ですわりこんでいる
8. 公園のベンチで

発売 1972年1月15日