吉田拓郎 / 吉田拓郎ライブ コンサート・イン・つま恋'75

無事に3年で高校を卒業し、予定通り予備校に通いだした1975年。ジャズに傾き始めた頃ではあったものの、このライブを聴きに行く余裕はさすがになかった。夏期講習で、四ツ谷駅から駿台予備校へ行く道は暑かった。このライブアルバムでの「人間なんて」は8分10秒。ライナーノーツによると、3日の朝4時40分から歌い始めたようだ。

1. 僕の唄はサヨナラだけ(リハーサル)
2. あゝ青春
3. 春だったね
4. 今日までそして明日から
5. 夏休み
6. 襟裳岬
7. 三軒目の店ごと
8. されど私の人生
9. 君去りし後
10. 落陽
11. 人間なんて

録音 1975年8月2 & 3日 / 静岡県掛川市ヤマハリゾートつま恋
発売 2012年9月19日

吉田拓郎 / 伽草子

吉田拓郎の金沢事件があったのは1973年5月23日。その時、都立大泉高校の2年生だった。その晩、風呂から出たら、NHKのニュースで速報が流れていた。「フォークシンガーの吉田拓郎が婦女暴行で逮捕されました」と。母がそれを見て、「あぁ、やっぱりね」と言ったことを今でも忘れられない。当時、若者のオピニオンリーダーとしてフォークシンガーが台頭し、ラジオの深夜放送を通じて新たな文化が創られてきた。それを受け止めた若者に対して、親達は一種の嫌悪感があったのだろう。

そんなことがあってから47年。時代は変わった。フォークに限らず、音楽が持っていたポテンシャルは徐々に低下してきた。しかしながら、10代後半から20代前半に聴いた音楽は、脳の奥まで浸透している。このアルバムから、いまでも心を揺さぶられる曲は「ビートルズが教えてくれた」と「制服」。どちらも岡本おさみの詩なのである。

1. からっ風のブルース
2. 伽草子
3. 蒼い夏
4. 風邪
5. 長い雨の後に
6. 春の風が吹いていたら
7. 暑中見舞い
8. ビートルズが教えてくれた
9. 制服
10. 話してはいけない
11. 夕立ち
12. 新しい朝

発売 1973年6月1日

吉田拓郎 / 元気です。

48年前。高校生になった1972年夏に発売。全15曲が自分の中に沁みついている。「春だったね」、「せんこう花火」、「夏休み」、「たどり着いたらいつも雨降り」、「まにあうかもしれない」、などなど。時代を揺さぶった拓郎であり、揺さぶられた自分。このアルバムは、今でも自分を「元気」にしてくれる。

1. 春だったね
2. せんこう花火
3. 加川良の手紙
4. 親切
5. 夏休み
6. 馬
7. たどり着いたらいつも雨降り
8. 高円寺
9. こっちを向いてくれ
10. まにあうかもしれない
11. リンゴ
12. また会おう
13. 旅の宿
14. 祭りのあと
15. ガラスの言葉

石川鷹彦 - ギター, E・ギター, オルガン, ピアノ, フラット・マンドリン, ドブロ, E・ベース
松任谷正隆 - ピアノ, オルガン, バンジョー, フラット・マンドリン
林立夫 - ドラムス
後藤次利 - E・ベース
小原礼 - E・ベース
内山修 - E・ベース, パーカッション, コーラス
常富喜夫 - バンジョー, コーラス
田口清 - 12弦ギター, コーラス
井口よしのり - E・ギター
田辺和博 - E・ギター
陣山俊一 - コーラス
前田仁 - コーラス
吉田拓郎 - ギター, ハーモニカ, E・ベース, パーカッション, ボーカル

発売 1972年7月21日