Sonny Rollins / Rollins Plays For Bird

数多いロリンズのアルバムの中でも、かなりマイナーな存在。「マックス・ローチ・クインテットの一員となったロリンズの名義で録音された一作。チャーリー・パーカーに捧げて、ビバップの名曲が全員の魂のこもった熱演で次々と披露される」とCD帯にはある。

パーカーに捧げたのは27分近い7曲に渡るメドレー。終始一貫したテンポで、全体の抑揚が抑えられている。パーカーが他界したのは、本作の録音から1年半前の1955年3月12日。パーカーを追悼する意味で、激しさを避けたように思われる。メドレーのあとに続くボーナストラックを含む3曲は、パーカーとは無関係。そのことが、マイナーな存在にしてしまったのだ。

1. Bird Medley
- I Remember You
- My Melancholy Baby
- Old Folks
- They Can't Take That Away From Me
- Just Friends
- My Little Suede Shoes
- Star Eyes
2. Kids Know
3. I've Grown Accustomed To Her Face
4. The House I Live In

Sonny Rollins - tenor saxophone
Kenny Dorham - trumpet
Wade Legge - piano
George Morrow - bass
Max Roach - drums

Recorded on October 5, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Sonny Rollins / Saxophone Colossus

超名盤、ソニー・ロリンズの最高傑作と言われているアルバム。これからジャズを聴こうとしている人、初めてロリンズを聴く人は、このアルバムに心揺さぶられるものがあるはずだ。だが、録音の時点でロリンズはまだ25歳。「超名盤」や「最高傑作」というラベルを貼ってしまうと、25歳の自分を超えられないジャズマン・ロリンズと言っていることに等しい。つまり、「1950年代の」と時期を限定すべきだと思う。たしかに、音楽スタイルを基本的に変えてこなかったロリンズではあるが、本作に留まっていた訳ではない。

CDのライナーノーツには、スイングジャーナル1960年3月号の植草甚一氏のレビューを載せている。『このレコードを買って「モリタート」が急にとび出したときは、ジッとすわっていられなくなってしまった。それまでレコードにすっかり金をはたいたのが、やっと取り返せたという気持ちになったくらいモダンジャズの魅力を持っていたのである』。その気持ちは非常によくわかる。当たりを引くまでアルバムを買い続け、当たりを引いたら、次の当たりをまた探し求める。ロリンズも、次の当たりを求めて行ったのだ。

1. St. Thomas
2. You Don't Know What Love Is
3. Strode Rode
4. Moritat
5. Blue 7

Sonny Rollins - tenor saxophone
Tommy Flanagan - piano
Doug Watkins - bass
Max Roach - drums

Recorded on June 22, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Sonny Rollins / Tenor Madness

ロリンズとコルトレーンの共演が聴ける唯一のアルバムと評されるのだが、それが一曲で終わったことを受け止める必要がある。少し想像を膨らましたい。コルトレーンは一曲のみの参加しか許されなかったことで、この後、もの凄い練習に励んだ。その結果、最高峰にたどり着いた。つまり、この日の屈辱がなければ、その後のジャズは新たな変革を迎えなかった。思い込みが過ぎるだろうか。

岡崎正道氏によるライナーノーツでは「たまたまロリンズのレコーディング・スタジオへ、コルトレーンがテナーを持って遊びに来たところから、このセッションが実現したのである」とある。出典を示していないので何とも言えないが、たまたまスタジオへ足を運ぶほどミュージシャンは暇じゃない。ましてや、楽器を持参してなんて。岡崎氏は何を根拠にこの一節を書いたのか。コルトレーンとの共演を含めて、ロリンズは持ち前のスタイルで朗々とテナーを吹いている。まるで、「コルトレーンはまだまださ」と言っている感じだ。

1. Tenor Madness
2. When Your Lover Has Gone
3. Paul's Pal
4. My Reverie
5. The Most Beautiful Girl In The World

Sonny Rollins - tenor saxophone
John Coltrane - tenor saxophone (track 1)
Red Garland - piano
Paul Chambers - bass
Philly Joe Jones - drums

Recorded on May 24, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.