Sonny Rollins / Reel Life

輸入盤LPから国内盤中古CDへ買い直したら、中古でも帯が付いていた。「ロリンズ・グループに増尾良秋がカムバック! ボビー・ブルームとのツイン・ギターをバックに、ピアノレス路線でロリンズが豪快なブローを繰り広げる。これぞ新時代のメインストリーム・ジャズを思わせる充実作」。「好秋」ではなく「良秋」となっている誤字はご本人に大変失礼だが、それ以上に「新時代」とは全くナンセンス。

マイルスは1981年に完全復帰しWe Want Milesを発表。1980年代に入り、低迷していたジャズ界はマイルスの動きに間違いなく注目していた。そんな中でリリースされたロリンズのアルバムである。決して演奏内容的に価値がないとは思わないが、時代を切り拓こうとする意欲は何も感じられない。ちなみに、ジャケット裏には、ロリンズのメッセージが載っている。何を言いたいのだろうか。

I once saw a light, shining bright, deep brass and gold, both young and old, dark and light, gold and bright...and then it flickered back out of sight.

1. Reel Life
2. McGhee
3. Rosita's Best Friend
4. Sonny Side Up
5. My Little Brown Book
6. Best Wishes
7. Solo Reprise

Sonny Rollins - tenor saxophone
Bobby Broom - guitar
Yoshiaki Masuo - guitar, electric guitar, claves
Bob Cranshaw - electric bass, cabasa
Jack DeJohnette - drums, congas, maracas

Recorded on August 17 - 22, 1982 at Fantasy Studios, Berkeley, CA.

Sonny Rollins / No Problem

ロリンズとボビー・ハッチャーソンのアルバムでの共演は、この一枚のみ。ロリンズがプロデュースしたアルバムなので、ハッチャーソンを招いたのはロリンズ自身だろう。共同プロデューサーとしてルシール・ロリンズの名前があるので、奥さんが提案したのかもしれない。いずれにしても、ハッチャーソンのヴァイブを活かし切れていない感じだ。ヴァイブがその楽器の特性として本来持っている緊張感が出ていない。3曲目のJo Joはまぁいい感じかなと思ったら、ハッチャーソンの作品だった。

いや、ロリンズはヴァイブという楽器をホーンのように使いたかったのかも知れない。だとすれば、やはり失敗だったのだろう。共演が一度限りという事実がそれを証明している。それはハッチャーソンの問題ではない。このアルバム以降、ロリンズはヴァイブを使っていないのだ。それでもNo Problemとは、これ如何に。

1. No Problem
2. Here You Come Again
3. Jo Jo
4. Coconut Bread
5. Penny Saved
6. Illusions
7. Joyous Lake

Sonny Rollins - tenor saxophone
Bobby Broom - guitar, electric guitar
Bobby Hutcherson - vibraphone
Bob Cranshaw - electric bass
Tony Williams - drums

Recorded on December 9 - 15, 1981 at Fantasy Studios, Berkeley, CA.

Sonny Rollins / Love At First Sight

内藤遊人氏による解説から抜粋。『スタンリー・クラーク、ジョージ・デュークというふたりの共演者に興味が湧く。ロリンズに国際電話して聞いたところでは、「スタンリー・クラークから電話があって、一緒にやりたい、ステージでも、レコーディングでもいいから、ということなので、それじゃ今回のレコーディングを一緒にやろう」と話がまとまったらしい。メンバーの人選はそこから始まって。ジョージ・デューク、アル・フォスター、ビル・サマーズという5人に決定したという』。自分も、ジョージ・デュークやスタンリー・クラークをなぜに今さら担ぎ出してきたのかと疑問に思っていた。このアルバムの発起人は、スタンリー・クラークということだ。

さらに、内藤氏はロリンズのやっているジャズを次の5項目で結論付けている。
1. テナーサックスの音色が、力強く豪快で、彼以前の誰よりも魅力的である。
2. アドリブ・フレーズが次々と豊かに展開され、しかも、単なる機械的な連結ではなく、メロディアスである。
3. リズムの乗りに彼独特のタイミングがあって、これが新鮮なスイング感を与えてくれる。
4. 特にバラードで聴けるテーマ部のやさしい歌いかけが素晴らしい。
5. 単なるポップ・チューンを、いとも簡単に自分のジャズにしてしまう。

確かにその通りで反論の余地がない。ただ、このアルバムを聴いても思うのだが、「前進」という言葉が浮かんでこない。ジャケット裏にSpecial thanks to Dallas Smith and his lyricon.とあった。人の楽器を借りているようじゃ、前進しないなと思ってしまうのだ。

1. Little Lu
2. The Dream That We Fell Out Of
3. Strode Rode
4. The Very Thought Of You
5. Caress
6. Double Feature

Sonny Rollins - tenor saxophone (except track 2), lyricon (track 2)
George Duke - piano, electric piano
Stanley Clarke - electric bass
Al Foster - drums (tracks 1-3,5)
Bill Summers - congas, percussion (tracks 1,5)

Recorded on May 9, 10, 11 & 12, 1980 at Fantasy Studios, Berkeley, CA.