Ornette Coleman / This Is Our Music

タイトルで「これが我々の音楽」と断言してしまった。ところが、ジャケットに写ったスーツ姿の4人はどうも自信がない感じ。唯一、ドン・チェリーだけが白い歯を見せているが、サングラスで照れ隠し。チャーリー・ヘイデンは怒った顔つき。エド・ブラックウェルは下を向いて恥ずかしそうだ。そして、オーネット・コールマンは視線を外して無表情。

変化していくのがジャズ。ましてや、録音当時のコールマンは、その最前線にいた。「これが"今の"我々の音楽」だったならば違和感がなかった。しかし、タイトルに恒久的な意味合いを含ませてしまったことに、この4人は腑に落ちなかったはずだ。そのせいか、どうも座り心地の悪いアルバムとなっている。

1. Blues Connotation
2. Beauty Is A Rare Thing
3. Kaleidoscope
4. Embraceable You
5. Poise
6. Humpty Dumpty
7. Folk Tale

Ornette Coleman - alto saxophone
Don Cherry - pocket trumpet
Charlie Haden - bass
Ed Blackwell - drum

Recorded on July 19 & 26 and August 2, 1960 in NYC.

Ornette Coleman / To Whom Who Keeps A Record

邦題『未知からの漂着』。アルバムChange Of Century(1959年10月録音)とThis Is Our Music(60年7月録音)に収録されなかった曲を集め、75年に日本のみで発売。所有するCDは国内盤で、ジャケット裏には各収録曲に日本語を付与している。全てコールマンの作品で、収録順に次のようになっている。

「音楽は常に、何かよいものをもたらす、我々の、すべてに、誰かが、他の、動機を持たない限り」。何かを暗示していることは明らかだが、アウトテイク集であることを考えると、コールマンに断りなくレコード会社が勝手に曲名を付けたような気がしてならない。まぁ、それは良いとして、50年代から60年代にかけてのコールマン・ミュージックを素直に楽しむアルバムである。

1. Music Always
2. Brings Goodness
3. To Us
4. All
5. P.S. Unless One Has (Blues Connotation No.2)
6. Some Other
7. Motive For Its Use

Ornette Coleman - alto saxophone
Don Cherry - pocket trumpet
Charlie Haden - bass
Billy Higgins - drums (track 1)
Ed Blackwell - drums (tracks 2-7)

Track 1
Recorded on October 8, 1959 at the Hillcrest Club, Los Angeles.

Track 5
Recorded on July 19, 1960 in NYC.

Tracks 2, 3, 4, 6 & 7
Recorded on July 26, 1960 in NYC.

Ornette Coleman / Change Of The Century

CDのジャケットにはThe Complete Sessionと書かれている。これは、1959年10月のセッションからLPには収録されなかった2曲Music AlwaysとCrossroadsが加わったことを意味している。さらに、ボーナストラックスとして、58年10月から11月にかけてのライブ演奏3曲が追加されている。このライブでは、ピアノのポール・ブレイが参加。コールマンのライブ録音の最も初期のものだ。この3曲を59年10月のセッションで再演。つまり、本アルバムの下地は、1年前にすでにあったということになる。

ファーストアルバムSomething Else!!!!と、ここに収められたライブ演奏以降、限られたわずかなセッションを除いて、コールマンはピアノを入れることはなかった。確かに、ライブの3曲を聴くと、コールマン・ミュージックにピアノは不要だ。

1. Ramblin'
2. Free
3. The Face Of The Bass
4. Forerunner
5. Bird Food
6. Una Muy Bonita
7. Change Of The Century
8. Music Always
9. Crossroads [aka "A Circle with a Hole in the Middle"]
10. Free [live version]
11. Ramblin' [live version]
12. Crossroads [aka "A Circle with a Hole in the Middle" - live version]

Ornette Coleman - alto saxophone
Don Cherry - pocket trumpet
Charlie Haden - bass
Billy Higgins - drums
Paul Bley - piano (tracks 10-12)

Tracks 1 - 9
Recorded on October 8 & 9, 1959 in NYC.

Tracks 10 - 12
Recorded in October-November, 1958 at the Hillcrest Club, Los Angeles.