1963年3月4日、ルディ・ヴァン・ゲルダー・スタジオで録音。このデータは重要である。翌々日の3月6日に、同スタジオでコルトレーングループのセッションがあり、Impressionsなど多くのモード曲を残している。それらのテイクが、アルバムThe Lost Albumとして2018年6月に発売された。
つまり、マッコイは自前のグループではスタンダード曲を中心とした安定志向のアルバムを制作し、コルトレーングループではフリー志向の演奏を求められていた訳である。マッコイ自身は、どちらに軸足を置こうとしていたのか。答えは、マッコイのディスコグラフィーを見れば明らか。この後、コルトレーングループ脱退までの間、リーダーアルバムは僅かしか出さなかった。「酒とバラの日々」は自分に甘いと判断したのである。
1. Satin Doll
2. We'll Be Together Again
3. 'Round Midnight
4. For Heaven's Sake
5. Star Eyes
6. Blue Monk
7. Groove Waltz
8. Days Of Wine And Roses
McCoy Tyner - piano
Steve Davis - bass
Lex Humphries - drums
Recorded on March 4, 1963 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.