Johnny Griffin / Bush Dance

このアルバムを知ったのは、2012年10月、福岡へ出張するANAの機内だった。まずはジャズのプログラムを確認、次は落語。どちらも面白そうでなければ、持参のウォークマンというのが、いつものパターン。その時のプログラムには、ジョニー・グリフィンが写ったジャケットが載っていて、曲名はA Night In Tunisiaとあった。オンデマンドではないので、「チュニジアの夜」がヘッドホンから流れてくるのをひたすら待った。

そして、ついにきた。斬新なアレンジ。ジャズ喫茶でのけぞったアルバムは何枚もあるが、機上では後にも先にもこの曲のみ。そして、年末にこのアルバムを注文した。自分にとっては機上で出会った唯一のアルバムである。

1. A Night In Tunisia
2. Bush Dance
3. The Jamfs Are Coming
4. Since I Fell For You
5. Knucklebean
6. I Mean You
7. Lover Man
8. Call It Whachawana
9. A Waltz With Sweetie

Tracks 1 - 5
Johnny Griffin - tenor saxophone
George Freeman - guitar
Cedar Walton - piano
Sam Jones - bass
Albert "Tootie" Heath - drums
Kenneth Nash - percussion, congas
Recorded on October 18 & 19, 1978 at Fantasy Studios, Berkley, CA.

Tracks 6 - 9
Johnny Griffin - tenor saxophone
Mulgrew Miller - piano
Curtis Lundy - bass
Kenneth Mas - percussion, congas
Recorded on July 25 & 26, 1983 at Fantasy Studios, Berkley, CA.

Johnny Griffin / Return Of The Griffin

数年前、このアルバムを四谷『いーぐる』か、野毛『ちぐさ』で聴いた。いや、別のジャズ喫茶だったかも知れない。一曲目の「枯葉」でノックアウトを食らった。二曲目以降は、もう耳に入らなかった。帰宅してすぐに調べたが、新品は市場になく中古CDでも一万円近く。まったく手が出なかった。だが、数年間待った甲斐があった。Amazonで1,330円(送料別)を発見。タイトルは「グリフィンの帰還」なのだが、決してそれまで不調だったという意味ではない。長期間のヨーロッパ生活の中で、15年振りに母国アメリカでのレコーディングということ。

グリフィンのディスコグラフィーを確認すると、このアルバムの翌日と翌々日にアルバムBush Danceに収録されている5曲を全く別のメンバーで録音。こちらには、一曲目に「チュニジアの夜」が入っていて、「枯葉」に負けないくらいの超重量級。

1. Autumn Leaves
2. When We Were One
3. A Monk's Dream
4. The Way It Is
5. Fifty-Six
6. I Should Care

Johnny Griffin - tenor saxophone
Ronnie Mathews - piano
Ray Drummond - bass
Keith Copeland - drums

Recorded on October 17, 1978 at Fantasy Studios, Berkley, CA.

Johnny Griffin / Night Lady

2015年7月末、青春18きっぷで一週間の「ジャズ&復興の旅」へ出た。旅の最終盤は盛岡。ジャズバー『パノニカ』に入って、まずはビールを飲んでいたら、店主から質問。「好きなプレイヤーは誰ですか?」「最近は、ジョニー・グリフィンかなぁ」「ええ、私もですよ!」「彼は、まさしくリトル・ジャイアントですよね」。こんな些細な会話で、カウンターの中と外が一つになる。

1964年2月にドイツ・ケルンで録音されたアルバム。グリフィンのディスコグラフィーを見ると、63年10月からはヨーロッパでの録音が続く。Wikipediaには、63年にはフランスへ、78年にはオランダへと移住とあった。このアルバムは、2曲目のSummertimeが聴きどころの一つ。原曲に変なひねりを入れず、ストレートに吹いていて、グリフィンの歌心溢れるサックスが十二分に伝わってくる。ちなみに、写真は7月30日に訪問した盛岡・パノニカの店内。開店直後の時間帯で、お客さんはまだ少なくNight Ladyは写っていない。

1. Scrabble
2. Summertime
3. Old Stuff
4. Night Lady
5. Little Man You've Had A Busy Day
6. All The Things You Are

Johnny Griffin - tenor saxophone
Francy Boland - piano
Jimmy Woode - bass
Kenny Clarke - drums

Recorded on February 13, 1964 in Köln, West Germany.