Johnny Griffin / A Blowing Session

フロント4管による、タイトル通りの吹きまくりセッション。その中でテナーサックスを3本揃えるのは珍しい。プロデューサーのアルフレッド・ライオンは、音楽的なバランスより、ブルーノートとして売り出したいメンバーを配置したのだろう。それを敢えて表面に出さず、ジャケットはジョニー・グリフィンの文字のみにして、モノトーンで仕上げている。

収録された4曲は、狙い通りの力強い演奏なのだが、アルバム全体としては緩急に乏しく印象が薄くなってしまっている。まぁ、これは仕方のない事だろう。気になるのは、ジャケットに小さくあるVOL.2の意味。ジョニー・グリフィンの初リーダーアルバムIntroducing Johnny Griffinに続く第2作ということだろうか。だが、次作The CongregationにVOL.3の記載はなかった。

1. The Way You Look Tonight
2. Ball Bearing
3. All The Things You Are
4. Smoke Stack

Johnny Griffin - tenor saxophone
John Coltrane - tenor saxophone
Hank Mobley - tenor saxophone
Lee Morgan - trumpet
Wynton Kelly - piano
Paul Chambers - bass
Art Blakey - drums

Recorded on April 6, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Johnny Griffin / Introducing Johnny Griffin

ジョニー・グリフィンの初リーダーアルバム。実際には、同じ1956年に別のアルバムを地元のシカゴで先に録音しているが、それがリリースされたのが1958年。なので、タイトル通りの本作。グリフィンは1928年4月24日生まれなので、28歳になる直前の演奏である。

いきなりのデビュー戦で、豪快に疾走するグリフィン。ホームラン打者ではなく、一二塁間を矢のように抜けるヒットを飛ばす。そして、すかさず二塁へ盗塁。その勢いを止めずに三塁へ。マックス・ローチが、バックで何度か「エイヤァー!」と叫ぶ。4人のメンバーがスタジオで興奮したと容易に想像できる。ジャズが本来持っているパワーが伝わってくる。

1. Mildew
2. Chicago Calling
3. These Foolish Things
4. The Boy Next Door
5. Nice And Easy
6. It's All Right With Me
7. Lover Man
8. The Way You Look Tonight
9. Cherokee

Johnny Griffin - tenor saxophone
Wynton Kelly - piano
Curly Russell - bass
Max Roach - drums

Recorded on April 17, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.