John Coltrane / The Coltrane Legacy [VHS]

先日、都立大泉高校時代の友人から、「モード奏法を理解するのにお勧めのアルバムは?」と問われ、数枚のCDを紹介した。その時、ビデオの事は頭になかった。ふと思いついたこのビデオはモード奏法一色。ミュージシャン達に譜面はなく、コード進行もない。あるのは、取り決めたスケールと曲想だけ。

3つのTV放映ソースから構成。1959年のマイルスグループ、61年のエリック・ドルフィーとの共演、64年の最強のカルテット。レジー・ワークマン、エルビン・ジョーンズ、ジミー・コブがコルトレーンのことを語る。購入当時はVHSしかなかった。ケースには12,800円!のラベル。定価で買ったかは覚えていない。今はDVDも揃えたが、飲みに行く回数を減らして購入したVHSのほうに愛着が湧いてしまうのだ。

1. So What
2. Every Time We Say Goodbye
3. Impressions
4. My Favorite Things
5. Afro Blue
6. Impressions
7. Alabama

Track 1 - Showing Solo of John Coltrane
Miles Davis - trumpet
John Coltrane - tenor saxophone
Wynton Kelly - piano
Paul Chambers - bass
Jimmy Cobb - drums
Recorded on April 2, 1959 at New York TV-Show

Tracks 2, 3 & 4
John Coltrane - soprano saxophone (tracks 2,4), tenor saxophone (track 3)
Eric Dolphy - alto saxophone (track 3), flute (track 4)
McCoy Tyner - piano
Reggie Workman - bass
Elvin Jones - drums
Recorded on November 26, 1961 at W. Germany TV-Show.

Track 5, 6 & 7
John Coltrane - soprano saxophone (track 5), tenor saxophone (tracks 6,7)
McCoy Tyner - piano
Jimmy Garrison - bass
Elvin Jones - drums
Recorded on February 23, 1964 at San Francisco TV-Show.

モノラル・モノクロ(一部カラー:日本語字幕付きインタビュー)62分

John Coltrane / Cosmic Music

1966年2月録音2曲、1968年1月録音2曲の構成。コルトレーンの死後、妻アリスが企画制作したアルバム。68年はコルトレーンが亡くなった半年後、アリスが中心となったセッションであり、ファラオ・サンダース、ジミー・ギャリソン、ベン・ライリーが集められた。彼らは、アルバムの企画を知らなかったのではないだろうか。

LPでは録音順とはせずにA面とB面に分散させた。68年のセッションをB面に配置してしまうと、自分主体の演奏を聴いてもらえないとアリスは判断したのだろう。アリスは2007年1月に他界し、CD化で曲順が入れ替わるかと思ったが、LPと同じであった。久しぶりに4曲通して2度聴いた。やはり違和感が残るアルバムである。

1. Manifestation
2. Lord, Help Me To Be
3. Reverend King
4. The Sun

Tracks 1 & 3
John Coltrane - tenor saxophone, bass clarinet
Pharoah Sanders - tenor saxophone, piccolo
Alice Coltrane - piano
Jimmy Garrison - bass
Rashied Ali - drums
Ray Appleton - percussion
Recorded on February 2, 1966 in San Francisco.

Tracks 2 & 4
Pharoah Sanders - tenor saxophone
Alice Coltrane - piano
Jimmy Garrison - bass
Ben Riley - drums
Recorded on January 29, 1968 in NYC.

John Coltrane / Interstellar Space

邦題『惑星空間』。タイトルに合わせて曲名も惑星(火星、金星、木星、土星)の名称にしている。CD化でLeoとJupiter Variationの2曲が追加され、惑星の間に入り込んだ。コルトレーンとラシッド・アリの一騎打ち。死を迎える5か月前の録音。彼は何を目指していたのだろう?

ジャズという音楽は、ある意味で酷である。前進しなければ受け入れてもらえない。フォークやロックは、その時代をいかに反映するかが勝負になるのだろうが、ジャズはミュージシャンとしての進化が問われてしまう。ところが、コルトレーンは時代や聴き手の存在を意識せず(いや、意識はしていたのかもしれないが、決して迎合せず)、自らの音楽を追及していった。そして、40歳にして生命を閉じる。

1. Mars - fourth from the Sun; battlefield of the cosmic giants
2. Leo
3. Venus - second from the Sun; love
4. Jupiter Variation
5. Jupiter - fifth from the Sun; supreme wisdom
6. Saturn - sixth from the Sun; joy

John Coltrane - tenor saxophone, bells
Rashied Ali - drums

Recorded on February 22, 1967 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.