Freddie Hubbard / Blue Spirits

1965年2月の2つのセッションで構成されたアルバム。CD化によって、66年3月のセッションがラスト2曲に追加された。65年の2つのセッションは、前者が8人、後者が7人というビッグ・コンボの構成で、しかもメンバーが大きく入れ替わっているため、フレディ・ハバードのトランペットの役割は相対的に薄まっている。プロデューサーのアルフレッド・ライオンは、この構成で何を狙ったのか。

追加された2曲を含めて、全てがフレディの作品。従って、作曲だけでなく、ビッグ・コンボを統率する意味を含めたコンポーザーとしてのフレディを聴くべきアルバム。そうなると、フレディは自分のスコアを活かすために、曲想に合わせてメンバー選定したのだろうが、その中に、ユーフォニアムとコンガを入れたことがそれほど活かされていない。特に、2月19日のセッションでのコンガは無用な感じだ。アルバムタイトルは悪くない。ジャケットも雰囲気が出ている。だが、多少まとまりに欠け、Blue Spirits(ブルーな気持ち)になってしまう。

1. Soul Surge
2. Blue Spirits
3. Outer Forces
4. Cunga Black
5. Jodo
6. The Melting Pot
7. True Colors

Tracks 1 & 4
Freddie Hubbard - trumpet
James Spaulding - alto saxophone (track 1), flute (track 4)
Joe Henderson - tenor saxophone
Harold Mabern - piano
Larry Ridley - bass
Clifford Jarvis - drums
Big Black - congas
Kiane Zawadi - euphonium
Recorded on February 19, 1965 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Tracks 2, 3 & 5
Freddie Hubbard - trumpet
Hank Mobley - tenor saxophone
James Spaulding - alto saxophone (tracks 3,5), flute (track 2)
McCoy Tyner - piano
Bob Cranshaw - bass
Pete La Roca - drums
Kiane Zawadi - euphonium
Recorded on February 26, 1965 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Tracks 6 & 7
Freddie Hubbard - trumpet
Joe Henderson - tenor saxophone
Hosea Taylor - alto saxophone (track 6), bassoon (track 7)
Herbie Hancock - piano (track 6), celeste (track 7)
Reggie Workman - bass
Elvin Jones - drums
Recorded on March 5, 1966 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

古井戸 / Golden ☆ Best

改めてベストアルバムで19曲を聴いたものの、確かな記憶にあるのは数曲。強烈な印象があったグループだったのは覚えているが、しっかり聴いていなかったのも事実。「古井戸=さなえちゃん」という構図に引っ張られ過ぎていたのだろう。以下はCD帯から。

「70年代フォークシーンに独自の足跡を残した古井戸の音楽世界への道標となるベストセレクション。〈ちどり足〉〈ポスターカラー〉〈花言葉〉〈さなえちゃん〉をはじめ、エレックレコード在籍時代の彼らの代表作がこの1枚に結集」。

1. 抒情詩
2. ちどり足
3. 雨の日の街
4. 讃美歌
5. 四季の詩
6. 酒をのむの歌
7. ろくでなし
8. 花言葉 - さなえちゃん
9. びしょぬれワルツ
10. あした引越します
11. 通り雨
12. おいてきぼり
13. 夕立ち
14. ひなまつり
15. たまにはいい
16. 終わりです
17. 退屈
18. 落葉の上を
19. ポスターカラー

加奈崎芳太郎 / 仲井戸麗市

発売 2002年11月20日

1970年 全日本フォーク・ジャンボリー「だからここに来た!」 [DVD]

CD『1970年 全日本フォークジャンボリー』では、こんなことを書いた。「2枚組LPで所有していたが、高校時代に渡米する友人に贈ってしまった。LPには、小室等と六文銭の〈ゲンシバクダンの歌〉、岡林信康の〈私たちの望むものは〉が入っていたと思うのだが、CDでは割愛されている。前者は放送禁止歌、後者は著作権の問題と想像する。LPやCDに音楽史を残す価値があると考えれば、非常に残念である」。しかし、このDVDには、「ゲンシバクダンの歌」と「私たちの望むものは」が挿入されているのだ。

Disc 2はオマケみたいな存在。はっぴいえんどのアルバム『風街ろまん』の時代を風景にした映像。はっぴいえんどのメンバーは写真でしか登場しない。岡林信康と泉谷しげるの対談は、何かを論じるのではなく昔話で終わっている。