ドルフィーは、「私はしばらくヨーロッパに住もうと思っています。なぜって、ヨーロッパなら私がやりたい音楽を推し進められるだろうと思っているからです。このアメリカでは、人が何かちょっと新しく変わったことをやろうとすると、寄ってたかってそれを押しつぶそうとするからなのです」と語っている。
本作の1回目セッションは1961年9月25日。2回目は同年11月19日。場所は同じストックホルムの放送スタジオ。ドルフィーのディスコグラフィーから新たな発見があった。1回目セッションの後、11月1日にはコルトレーングループに合流して、ビレッジ・バンガードに出演。そして同月18日にはコルトレーンと共にパリ公演。翌19日はオランダ公演を行い、そのままストックホルムに入って2回目セッション。ドルフィーは拠点をヨーロッパに置きたかったのだろうが、コルトレーンのオファーにも応える必要があった。このアルバムを聴くと「解放」と「閉塞」の狭間にいたドルフィーを感じてしまうのだ。
1. Loss
2. Sorino
3. Ann
4. God Bless The Child
5. Alone
6. Geewee
7. Don't Blame Me
8. Sorino [alternate take]
Tracks 1, 2, 7 & 8
Eric Dolphy - alto saxophone, bass clarinet, flute
Knud Jorgensen - piano
Jimmy Woode - bass
Sture Kallin - drums
Recorded on September 25, 1961 at Swedish Broadcast Station, Stockholm, Sweden.
Tracks 3, 4, 5 & 6
Eric Dolphy - alto saxophone, bass clarinet, flute, bass clarinet
Idrees Sulieman - trumpet
Rune Ofwerman - piano
Jimmy Woode - bass
Sture Kallin - drums
Recorded on November 19, 1961 at Swedish Broadcast Station, Stockholm, Sweden.