Django Reinhardt / Djangology

ジャンゴは1910年1月23日に生まれ、53年5月16日に43歳で没した。このアルバムが録音されたのは1949年1月から2月。所有するジャンゴのアルバムは、この1枚のみ。盟友ステファン・グラッペリとの共演。古き良き時代のジャズを十二分に満喫できる。

Wikipediaによると、ジャンゴとステファンは、それぞれイタリアへのツアーがあって現地で再会し、この録音にローマで臨んだようだ。それが事実だとすれば、極めて歴史的なセッションなのである。

1. I Saw Stars
2. After You've Gone
3. Heavy Artillery (Artillerie Lourde)
4. Beyond The Sea (La Mer)
5. Minor Swing
6. Menilmontant
7. Brick Top
8. Swing Guitars
9. All The Things You Are
10. Daphne
11. It's Only A Paper Moon
12. Improvisation On Tchaikovsky's "Pathetique" (Andante)
13. The World Is Waiting For The Sunrise
14. Djangology
15. Ou Es-Tu, Mon Amour? (Where Are You, My Love?)
16. Marie
17. I Surrender, Dear
18. Hallelujah
19. Swing 42
20. I'll Never Be The Same
21. Honeysuckle Rose
22. Lover Man (Oh, Where Can You Be?)
23. I Got Rhythm

Django Reinhardt - guitar
Stephane Grappelli - violin
Gianni Safred - piano
Carlo Pecori - bass
Aurelio de Carolis - drums

Recorded in January - February 1949 in Rome.

Dizzy Reece / Soundin' Off

後藤雅洋著『一生モノのジャズ名盤500』で、「〈前略〉ジャマイカ出身のブラックピープルとは言え、イギリスで活動していたディジー・リースの演奏には通好みの渋い味わいがある。トランペットサウンドも変にピカピカしない落ち着きがある。〈後略〉」と紹介されている。この「ピカピカしない」という表現がいかにも後藤氏らしい。自分の中では絶対に出てこない言い回し。

ワンホーンながらも、自分だけがというところはなく、メンバーそれぞれの力を引き出そうとしている感じ。ジャケットの写真も一歩退いている。タイトルSoundin' Offに関して、岡崎正道氏がライナーノーツの中で「大きな音で吹きまくる」と解説している。何となく演奏内容とイメージが合わないので、調べてみると、「あからさまに言う」、「まくしたてる」という意味があるようだ。リースがピカピカしないトランペット1本でメンバーを鼓舞しているという感じではないだろうか。

1. A Ghost Of A Chance
2. Once In A While
3. Eb Pob
4. Yesterdays
5. Our Love Is Here To Stay
6. Blue Streak

Dizzy Reece - trumpet
Walter Bishop Jr. - piano
Doug Watkins - bass
Art Taylor - drums

Recorded on May 12, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Dizzy Gillespie / Sonny Side Up

LPのライナーノーツは油井正一氏で、こう始まる。「ヴァーヴ・レコード社長だったノーマン・グランツは、徹底したジャムセッション・ファンであった。1940年代から50年代にかけて、一流ジャズメンを、専属下におき、興味深い顔合わせでジャムセッションのアルバムをつくった」。そして、セッションに参加した6人のミュージシャンを紹介し、「このアルバムは、三人のホーン・プレイアーが至芸を競うばかりではなく、ガレスピーの大顔合わせセッションのなかでも、ひときわ印象的な作品となっているのである」と、結ぶ。油井氏らしい、分かりやすい解説。

つづく曲名紹介の中で、アルバムタイトルの「サニー・サイド・アップ」とは、卵を二個使った「目玉焼き」のことである、と説明している。勉強になるなぁと思って調べてみると、「二個」とは限らないことが分かった。油井氏の勘違いなのだろう。CDのライナーノーツはLPからそのまま借用。「二個」は訂正されていなかった。

1. On The Sunny Side Of The Street
2. The Eternal Triangle
3. After Hours
4. I Know That You Know

Dizzy Gillespie - trumpet, vocal (track 1)
Sonny Stitt - tenor saxophone
Sonny Rollins - tenor saxophone
Ray Bryant - piano
Tommy Bryant - bass
Charlie Persip - drums

Recorded on December 19, 1957 at Nola Recording Studio, NYC.