Donald Byrd / At The Half Note Cafe Vol.2

Vol.2はVol.1と同日のライブ演奏なので、2つの間に大きな違いはない。敢えて言えば、Vol.1はアンサンブル重視、Vol.2はアドリブ重視といった印象を受ける。もしかすると、2枚のアルバムに多少なりとも色彩の違いを出すため、そんな配曲にしたのかも知れない。ジャケットは同じ構図ながら、タイポグラフィは青系統と赤系統に分けているので、そんな気もしてくるのだ。

Vol.1の岡崎正道氏によるライナーノーツでは、本作のライブ会場となったハーフ・ノートはハドソン川に近いところにあったとのこと。ジャケットにはat the half note cafeと共にat the waterfrontと記載されているのが、その理由なのだろう。少しだけ欲を言えば、観客も一丸となってのスタンダード曲かブルースで締めて欲しかった。魅惑的な女性ルース・メイソンのメンバー紹介で始まったライブなのだが、締め括りがちょっと曖昧なのだ。

1. Jeannine
2. Pure D. Funk
3. Kimyas
4. When Sunny Gets Blue
5. Between The Devil And The Deep Blue Sea
6. Theme From Mr. Lucky

Donald Byrd - trumpet
Pepper Adams - baritone saxophone
Duke Pearson - piano
Laymon Jackson - bass
Lex Humphries - drums

Recorded on November 11, 1960 at The Half Note Cafe, NYC.

Donald Byrd / At The Half Note Cafe Vol.1

ジャケット表面には特にVol.1と書かれていないが、最初にLPでリリースされた時の裏面にはVol.1とVol.2の曲目が記載されている。つまり、初めから1960年11月11日(金)のライブを2枚に分ける企画で、Vol.2が残り物という訳ではない。しかも、CD化によって、それぞれに2曲が追加され、メンバー紹介を除く全13曲が当日の全ての演奏だと思われる。ただし、演奏順に分けられたかは不明。

そして、そのメンバー紹介はルース・メイソンが担当。岡崎正道氏のライナーノーツによると、アイク・ケベックのアルバムBossa Nova Soul Samba(1962年10月録音)のジャケットに写る女性とあった。その写真を改めて見ると魅惑的な雰囲気が漂い、そんな女性に紹介されたメンバーは気持ちも高ぶっただろう。ドナルド・バードとペッパー・アダムスの息の合った掛け合い、それにデューク・ピアソンが絡んでくるアンサンブルを楽しめるアルバム。

1. Introduction By Ruth Mason Lion
2. My Girl Shirl
3. Soulful Kiddy
4. A Portrait Of Jennie
5. Cecile
6. Theme: Pure D. Funk
7. Child's Play
8. Chant

Donald Byrd - trumpet
Pepper Adams - baritone saxophone
Duke Pearson - piano
Laymon Jackson - bass
Lex Humphries - drums

Recorded on November 11, 1960 at The Half Note Cafe, NYC.

Donald Byrd / Byrd In Flight

Donald Byrd(ドナルド・バード)のByrdをBirdと語呂合わせして、タイトルを設定したのだろう。さらに、それに合わせて不思議な写真を見つけて来てジャケットに採用したのだと思う。ネットで少し調べたが、これらに関しては情報が入手できなかった。ブルーノートのアルバムなので、ネット上で情報交換されているかと思ったのだが。録音順としてはアルバムFuegoの続編で、タイトルとしてはアルバムByrd In Handの続編になる。

サックスとベースが異なる2つセッションを上手に組み合わせたアルバム。ジャズが持っている暖かさと緊張感がバランス良く配置されている。これといった名曲がある訳ではないが、じっくりと4ビートジャズを楽しめる。まるで機内でくつろいでいる感じだ。あっ!だからIn Flightなんだ。

1. Ghana
2. Little Boy Blue
3. Gate City
4. Lex
5. "Bo"
6. My Girl Shirl

Tracks 1, 3 & 4
Donald Byrd - trumpet
Hank Mobley - tenor saxophone
Duke Pearson - piano
Doug Watkins - bass
Lex Humphries - drums
Recorded on January 17 & 25, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Tracks 2, 5 & 6
Donald Byrd - trumpet
Jackie McLean - alto saxophone
Duke Pearson - piano
Reggie Workman - bass
Lex Humphries - drums
Recorded on July 10, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.