コルトレーンの後継者の一人と言われたビリー・ハーパー。1977年末に録音されたこのアルバムを今聴いても、少しも色褪せていない。ハーパーは1943年1月生まれ。現在77歳。今でも現役で演奏しているのだろうかと、数年振りに彼自身のHPを閲覧しようとしたが、HPはすでに消滅していた。さらに、ディスコグラフィーを見ると、最後の吹込みが2016年になっている。2016年制作ドキュメンタリー映画「私が殺したリー・モーガン」には出演していたのだが。
このアルバムの最大の聴き所は、タイトル曲「ソーラン節」。ハーパー自身がライナーノーツに次のように書いている。「私はこのアルバムの録音にあたり、私にとって特別な意味を持ち神聖である曲、ソーラン節を選びました。というのは、私はこの曲に自分の子供の頃“黒人教会”で吸収した、あの“ソウルフルな美しさ”を感じるからです。ここにあるのが私の心から生まれたソーラン節です。みなさまが私の意図するところを理解し、私の心になって、この曲を聞いて下さるよう心から願っております」。
1. Trying To Get Ready
2. Loverhood
3. Soran-Bushi, B.H.
Billy Harper - tenor saxophone
Tracks 1 & 3
Everett Hollins - trumpet
Harold Mabern - piano
Greg Maker - bass
Horacee Arnold - drums
Billy Hart - drums
Recorded on December 15 & 17, 1977 in NYC.